増補新版 村落伝承論 『遠野物語』から
ジャンル
増補新版 村落伝承論 『遠野物語』から / 感想・レビュー
HANA
遠野物語の各話を神話や説話を参考に構造的に読み解いた一冊。遠野物語と言うとこれまでは大体柳田国男の各著作との影響下や佐々木喜善との関係、時代の流れ等と不可分な関係として論じられる事が多かった為、テキスト単体として取り扱うこういう姿勢は面白かった。内容も河童や山人とこれまで何度となく論じられてきたものと共に、湖水の流出や三山の女神の夢等、顧みられる事の少ない話も論じられているのは嬉しい。一番読み応えがあったのは嬰児殺しの章や父親を章であるが。やはり遠野物語は尽くせぬ魅力を持っていることを再確認させられた。
2014/08/17
rien
『古事記を読みなおす』が最初だったと思うけれど、神話を読みとく著者の繊細な手つきが気にいり、書店で名前を見つけると購入するようになった。本書は27年前に出版された同題の本の増補新版だが、まったく古びておらず、瑞々しい読解を今も味わえる。増補分(本書第III部)も楽し。神話や物語がどのように語られているか、なぜ語られたのか、またそれらを伝えた人々の心性はいかなるものか、「語り継ぐ」という営みに深く切り込んでいくそのまなざしに感嘆します。
2014/08/12
感想・レビューをもっと見る