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思想をかたちにする 上野千鶴子対談集

思想をかたちにする 上野千鶴子対談集

思想をかたちにする 上野千鶴子対談集

作家
上野千鶴子
出版社
青土社
発売日
2015-04-24
ISBN
9784791768615
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思想をかたちにする 上野千鶴子対談集 / 感想・レビュー

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白玉あずき

これ面白い! 特に北田さん、萱野さんとの対談はわくわくして痛快。人間の脳は怠け者だから、複雑な現実を自分の脳力で理解できるようにしか受け取れない。そこを小気味よく突いてくる方々の話は、やっぱり人文科学っていいなあと思わせてくれる。「差別均衡」「平等均衡」の説明でもって、日本型雇用慣行をフェミの立場から批判した部分は功罪半ばではないかと思ったりするが、上野先生ったら本当に舌鋒鋭く気持ちよいこと!「言論の力で世界は変わるか?」全文をここに引用したいくらいなのですがやむなく我慢します。

2015/09/20

鳩羽

『セクシュアリティをことばにする』が性や身体といった私的領域の対談が収められていたのに対して、こちらは国家や近代や文学といった公的な領域に関する対談が多く、前提とする知識がなかったので難しかった。著者が影響を受け、何を研究対象にしていったかを腑分けする第1章や、団塊世代についての第2章、第6章が面白い。だんだん当事者主権の考えに固まっていったのも、自分の性や身体、年齢、世代と向き合い、その時々にぶつかる問題を人任せやメタ任せにせずにしてきた結果なのだろう。

2015/07/29

たろーたん

見物の論戦は上野千鶴子VS北田暁大だ。左派知識人を経済音痴と叩きまくり、「左派はロスジェネを見殺しにした」「アベノミクスを正しく理解できていない」「反アベに陥っている」と言っていたが北田が、彼が批判する左派知識人の巨頭である上野千鶴子をどう攻めていくのか。しかし、読んでみたら、まさかの北田暁大フルボッコでした。まあ、2008年だしね、彼はまだ上記のような感じじゃなかったのかもしれない。ただ、東浩紀の評論を持って行って、「団塊世代よ、逃げるな!」と戦っていたので、もうちょっと食らいついてほしかった。(続)

2024/11/16

Naomi

この本の中で対談されている方々の持っていらっしゃる語彙が、私の生活の中にある語彙と違っている。本当に日本語なのか…、誰かに簡単な語彙に訳してもらいたい。 なので、なんとなく書かれていることはこうなのかなという、私なりの理解で読んだ。読んで面白くないことはなかった。 ジブリのプロデューサー鈴木敏夫さんとの対談は、ジブリ作品を違った方角からみれて良かった。

2015/08/11

田中峰和

ジェンダーの研究者として著名な上野もすでに名誉教授だが、過激な言動はいまだに現役。社会学者や政治学者、哲学者など異分野の研究者との対談本だが、ジブリのプロデューサー鈴木敏夫との対談が面白い。二人は団塊世代でアメリカから受けた影響は大きい。「アナと雪の女王」のヒット要因を原発と集団的自衛権の影響と分析する鈴木。日本を好きになれない層が日常から逃れ、アメリカのディズニーに逃避したので大ヒットしたと主張する。一方、女が「アナ雪」に行くのは、男に希望の持てないゆえの逃避という上野。ジェンダー研究者らしい発言だ。

2015/07/15

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