セクシュアリティをことばにする 上野千鶴子対談集
セクシュアリティをことばにする 上野千鶴子対談集 / 感想・レビュー
ネギっ子gen
“ことば”にならない「性」を論じるに値するものとし、ジェンダーとセクシュアリティの森に分け入って、身体と欲望から現代を探求し続ける上野千鶴子。顰蹙を怖れない社会学者が、分野を横断し日本の現実を暴く、好奇心に満ちた対論。【対談者】信田さよ子/熊谷晋一郎/立岩真也/宮地尚子/木村朗子/北原みのり/牟田和恵/川上未映子。<性は語りにくいテーマだ。いまだに下ネタを口にすることにタブー意識が働くだけでなく、語ることばそのものがない>。それ故、このタイトルに。下半身は囁く――快楽のほうがずっと好きだもの、と。良書!⇒
2021/08/04
鳩羽
著者が2008年から2013年の間に現代思想、ユリイカなどで行った対談をまとめたもの。結果的にか、子供の頃から働く世代、高齢者になるまでの人間の一生にどこかで言及している一冊になっている。問答無用でフェミが嫌いな人がいるように、当事者問題を切り拓いてきたフェミの考え方に救いを持つ人は大勢いたと思う。個人の生きにくさや生きづらさを、社会を変えるという視点で問うていく。考え方の転換は、そう簡単にいかないことは分かっていても、やはり高揚する。
2015/07/21
pom
学者同士の対談ではやたら横文字が出てきて読むのに疲れる。ほとんど上野先生が自分の論が正しいという感じでしゃべっているのだが宮地さんのところでパシッと否定され、たじろぐ感じがあり意外な一面を見た。P272働き方を変えずに現状のネオリベ型のルールの適応を女性に強いて恵まれた条件のもとにそれを成し遂げることができたレアな人たちをロールモデルにしていくと結果として日本はさらなる少子化にしかいきつかない。その通り!上野先生ががんばってきてもここまでしかできなかったバトンを渡される重たさ「共犯」という言葉がまた重い
2016/10/01
今庄和恵@マチカドホケン室/コネクトロン
介護という問題もいまやセクシュアリティの一部なわけですね。
2015/08/20
Nobu A
社会学者の上野千鶴子(対談集)著書を初読了。一言で「面白い」。不勉強を恥じるべきだが、日本にこんな人が存在しているのに驚嘆。現代の日本社会での女性の地位、介護、性に対する意識など様々な分野に言いたい放題。勿論、核心も突いてくるからこそ、彼女の発言には激しく賛否両論が起こるのだと思う。本筋とは違うが、現在の社会問題に違う視点を与えてくれて、勉強になった。上野千鶴子、素敵な女性だと思う。彼女の他の本も読んでみよう。
2015/07/25
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