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ファンタジーを読む ―『指輪物語』、『ハリー・ポッター』、そしてネオ・ファンタジーへ―

ファンタジーを読む ―『指輪物語』、『ハリー・ポッター』、そしてネオ・ファンタジーへ―

ファンタジーを読む ―『指輪物語』、『ハリー・ポッター』、そしてネオ・ファンタジーへ―

作家
井辻朱美
出版社
青土社
発売日
2019-04-20
ISBN
9784791771646
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ファンタジーを読む ―『指輪物語』、『ハリー・ポッター』、そしてネオ・ファンタジーへ― / 感想・レビュー

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スプリント

取り上げている作品を読んでいない方は共感も反感もしないでしょうね。名作なので一通り読んでから本書を読むことをおすすめします。

2019/08/11

私的読書メモ3328

まあ、確かに書名の主語は作者だとすれば、その通りかもしれませんが……おいおい、という本でした。唐突に著者の得手である短歌の話になったり、趣味なのであろう歌舞伎の話になったり。例に挙げられる本も一定の類似性からして単に作者の好みかと推測されます。自分が好きなものだけ摂取して、そこがすべてかのように全体を語る視野狭窄ぶり、不勉強ぶり、低レベルな内輪感の強さに辟易しました。

2019/09/17

belle

私にとってファンタジーを読む楽しみは何だろうか。本書を読みながら考えたり、再確認したりした。ハリー・ポッターは未読だし、映像化作品に馴染めない私は前世紀までの読者である。はじめに著者が述べているように~「夢幻感」「この世ならぬ届き得ぬ世界」への憧れと隔絶感~を感じる世界に、読む喜びを見出していた。歌人でもある著者は現代短歌についても語る。そして歌舞伎にも言及。守備範囲はとても広い。いまのファンタジーを知らない私には、刺激的な一冊だった。さらなる著者の考察に期待わくわくである。

2019/05/31

にたいも

様々な媒体に書いたエッセイを一つにまとめた一冊。「ファンタジーとは何か」(初出『文学』2006年7−8号岩波書店)は、様々になされてきたファンタジーの定義をまとめていて、はるか昔に勉強したきりの私には役にたった。トールキンが指輪物語を書いた当時ファンタジーというジャンル名がなかったとか、それらの先人のおかげで現代の異世界ファンタジーは〈このような世界が本当にあるのかどうかありえないものを書くことの意義は何かということに拘泥しないですむ〉のだとか。なるほど、エンデは先人側の位置づけなのか。

2023/08/04

もけうに

幼き頃からファンタジー大好きで沢山読んできたので、ファンタジーの定義・歴史から現代の隆盛まで、非常に興味深く読めた。読んだことのある(そして大好きだった)作品に数多く言及され、思い入れのある作品を違った視点から考察するとまた別の地平が開かれるような心地。特に小野不由美『悪霊シリーズ』はハマりにハマった作品であり、本稿を読んでいるだけで胸に切なさが去来する。大人になってからはあまりファンタジーを読まなくなったが、私の読書人生の早期はファンタジーと共にあり、生きる糧でもあった。

2019/10/23

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