パースペクティブキッド
パースペクティブキッド / 感想・レビュー
TKK
鳩山郁子さんが大好きと公言されていて興味を持ちました。70年代のガロ・JUNEで掲載され、画風は躍動的とは言いかねますが、絵画や版画のようでむしろ独特なアプローチがあります。あとがきに書かれているように、主人公の男娼で超能力をもつキッドを描くことよりも、キッドに恋煩い追いかける人、キッドを追いかける人を追いかける人、というように執着心の連鎖が物語の要です。執着心については思うところ多々あるので興味深く読みました。古い作品ですけど、これは好きです。
2019/07/18
ちゅう
ラパンナジール、なんだろう?頭に浮かぶ。検索してみたら、ああそうだった、パースペクティブキッド!JUNEで読んでいた。アマゾンに注文した。何十年ぶりの再読。キッドは、相変わらず美しい。また出会えて良かった。
2020/10/01
Misato2009
ひさうちみちおの処女作「パースペクティブキッド」完全版。私はガロを購読していなかったので、ひさうち氏の作品に初めて触れたのはJUNE誌で、非常に強い印象を受けたのを覚えている。JUNE誌の掲載作で未だに覚えているのはこれだけかもしれない。超能力者キッドを巡る追いかけっこの物語である。あとがきでひさうち氏が「絵が稚拙」と言っているのはまったくどういう意味なのか、と訊いてみたいほど精密な絵がすばらしい。
2011/01/17
龍國竣/リュウゴク
キッドを追いかける者たちの、主に男色を題材にした連作であるが、前半はガロ、後半はJUNEと掲載誌が異なっている。前半は宙に浮いたり、コマの枠線を消してしまったりと実験的な要素が強い。作者はベケット『マーフィ』を真似したと語る。
2013/11/30
ウラタキ
古書市でやっと見つけた本。美しいキッド。
2016/06/16
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