「ガロ」という時代
「ガロ」という時代 / 感想・レビュー
gtn
「チーコ」「李さん一家」「海辺の叙景」「紅い花」「ねじ式」「ゲンセンカン主人」等、つげ義春が70年代初頭に描いた作品群は珠玉、いや奇跡の賜物といっていい。その一時期に集中していることも奇妙。誰も指摘しないが、その期間のみ宗教的昂揚感があったのでは。「ほんやら洞のべんさん」の一場面にそのヒントらしきものがある。
2020/09/18
kokada_jnet
『ガロ』創刊50周年記念ということで、本家の青林堂から出た研究本だが。前書きと後書きの小野耕世はまだいいとして。その他の書き手が、メインライターの清水正の同人誌の関係者中心に集めたようで。何の論にもなっていない評論が多数で、がっかりする内容。福満しげゆき論があったが、「『うちの妻って』を読んだらリア充じゃん、この人に「飢えた」経験はないのか」というふざけた内容。初期作『僕の小規模な失敗』のこじらせ具合をしらずに、福満論をするのがおかしい。 全バックナンバーの主要作品等を紹介した「資料編」は大充実。
2014/11/10
よしだ まさし
青林堂編『「ガロ」という時代』青林堂を読了。 読む前に期待していたのは、「ガロ」という特殊な雑誌をめぐる、さまざまな人々の知られざるエピソードなどを描いた読み物であった。ところが、実際に読んでみると、資料としての毎号の掲載作品リストと、「ガロ」で活躍したマンガ家に関する作家論で構成された1冊であった。うーん、それだったらほとんど興味はないぞ。しかも、その作家論がつまらない。この「つまらない」というのは、あくまでも僕にとって「つまらない」ということなのだけれど、マンガを語るのにドストエフスキーがどうのこ
2016/08/26
田中峰和
ガロとは1964年に創刊し、全共闘世代に指示された漫画雑誌。創刊目的は白土三平の「カムイ伝」を連載するためだった。当時少年マガジンが愛読誌の小学生だったが、団塊世代の姉が買っていたので読んでいた。階級闘争がテーマのカムイ伝は、全共闘に大人気だった。小学生の私は、主要人物が簡単に惨殺されるストーリーやエロチックな場面にどきどきした記憶がある。71年までの連載中にカムイ外伝として少年サンデーに連載され、その後映画にもなったがこれは子供向け。「ねじ式」や「ゲンセン館主人」のつげ義春や水木しげるの作品が懐かしい。
2014/12/11
kotohoge
ヒトカドのものを作るにはヒトカドの人物にならなくては、と思った 雑誌の色
2017/11/24
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