哲学に何ができるか(抄) (情況新書 13)
哲学に何ができるか(抄) (情況新書 13) / 感想・レビュー
zooey
廣松渉と五木寛之の対談本。19世紀ヘーゲル以降の現代哲学を軸に、当時の主流であったマルクス哲学、実存哲学、分析哲学をそれぞれ語っていくのだが、いかんせん前提となる知識が無いときつい。対談が行われたのは1970年代。ソ連はまだ元気でスターリン批判が行われていた時期、中国では毛沢東が失脚、四人組の解散。学生運動。マルクスレーニン主義、毛沢東主義など近代的左派思想が元気を失い始めた時期ではあれど、まだマルクスが力を持っていた時代。当時の学生たちの知的水準、知的好奇心の高さが窺い知れる。
2023/02/28
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