前-哲学的: 初期論文集
前-哲学的: 初期論文集 / 感想・レビュー
原玉幸子
流行内田樹の若かりし頃の論考集。「(全哲学者鉄板の)やはりどこでも」のニーチェから、『大衆の反逆』のオルテガを経て、サルトルとの確執も交えたカミュにハイライトを当てる、其々まぁ解らなくもないですし哲学領域の教養を補足してくれますが、正直、今有難がって読む迄もなかった(その時の気分で評価が変わる!)本でした。でもまぁ、本書を読んだことで、本棚の奥のツンドク、カミュ『シーシュポスの神話』を引っ張り出して来ましたので、それはそれで良かったのかも。(良い出逢いであることを祈ります。)(●2021年・春)
2021/02/05
tokko
「20世紀の倫理」論は思想史の流れをたいへん掴みやすかったです。特に最近アルベール・カミュの作品を読んだばかりだったので、カミュ論も含めて参考になりました。ただ内田先生の想定読者が(おそらく)専門家なので、門外漢の僕にとっては難しかったです。
2021/01/24
元よしだ
読了~~ やはり「ブランショ」と「カミュ」にぐっときましたが やはりなんてったって【レヴィナス・フッサール…読解】!! 内田さんの解説でわかったような気にさせてくれます~~ 以下引用 リトアニアのユダヤ教は神秘主義的なユダヤ教ではない。反対に神秘的なものの侵入を絶えず警戒している知性であり、タルムードを軸とし、またタルムードの内部で展開する注釈を通して、ラビ的思考の弁証法に結びついている。
2021/09/14
Asakura Arata
1文目は学生さんの講義内容がベースになっているので、わかりやすいが、他の論文はマニアック。専門用語が註釈なく出てきたりして読みにくい。とはいえ、現在の内田先生の基本姿勢のルーツが窺われ、楽しい。
2023/11/06
岡本 正行
私には難しかった。一般向けの本ではないことは著者も書いているとおりである。フランスの文学、思想や哲学に最低限の知識や理解がなければ、全貌はとても理解できない。カミュやニーチェといった西洋哲学、とても難しい。難しいといって、避けてとおりたくないが、私には、猫に小判という類で、こういう世界もあるという読後感。身に沁みて、ためになった本ではない。偶々、図書館で借りた本、あとからすぐに予約が入って、返却期限が延ばせない事情があった。この本のなかに出てくる思想家を理解したうえで、などは無理。それでも参考にはなった。
2021/02/05
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