ヴァルター・ベンヤミン著作集 2
ヴァルター・ベンヤミン著作集 2 / 感想・レビュー
サイバーパンツ
『複製技術時代の芸術作品』は後半に行けば行くほど、アウラよりも映画の話の方に傾くので、『ロシア映画芸術の現状』を挟みつつも、その後ろに『写真小史』を置いてくれているのは、ありがたい。抽象的ながらもアウラの定義を述べてくれているのは『写真小史』の方なので、『複製技術時代の芸術作品』の後にこれを読むと、アウラへの理解はより深まるかと思う。最後の『エードゥアルト・フックス-収集家と歴史家』は、私がフックスを知らない上に、説明なしにジャーゴンが出まくるので難解。全然、理解できてない。フックス読んで出直してきます。
2016/08/17
深由ヨミ
用語の知識が追いつかず、理解できないところが大半を占めた。 史的唯物論等、曖昧な部分もあり再読が必要だろう。 解説がなければ読んでないのと違わないような理解で終わっていたかも。 これでも「比較的平易」というのだから恐ろしい。
2017/10/03
佐藤リア
References/famine
2010/12/08
misono
かの有名な(?)「アウラ」の本。著作集なので表題のものだけ読みました。芸術は本来は儀式のためのものである的な箇所はちょっと印象に残りました。表象と社会構築主義とかの視座で複製技術時代の芸術(pixivの萌え絵など)を見るとき、儀式性とか考えると面白いかもですね。
2021/03/26
毒モナカジャンボ
近くあっても遥かに感じられる、空間的時間的一回性としてのアウラ。写真が罅を入れ、より高度な複製技術としての映画が現れた時、芸術概念の刷新が迫られることになる。キュビズムなど、同時代の技術と認識のアマルガムとしての芸術が大衆の興味を惹かないのに、映画が眼を惹いたこと。しかしどうも史的唯物論というのは気にくわない。どのように正当性を評価するのか、ユートピアを占有するマルクス主義の鬼子は、ベンヤミンにとっての神であるのか。肖像画の影響から脱したことで写真が革新を始める。歴史の破壊力を示すため文化史の外部に出る。
2020/08/04
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