ヴァルター・ベンヤミン著作集 5 ゲーテ 親和力
ヴァルター・ベンヤミン著作集 5 ゲーテ 親和力 / 感想・レビュー
Violaの錬金術師
難解ゆえ理解は十分ではないが読了。ゲーテのロマンを初期ロマン主義的方法(ゲーテは批判的だったが)で読み解くというラディカルな試み。道徳観念という外野により作中の登場人物の行動を価値判断する批評をボロクソに叩き、徹底して作品の事象内実(テクスト、ゲーテの手記など、作品の関係者)にこだわり抜き真理を「救う」方法は、難解ゆえ痛快とまではいえなくても筆者の批評家、ひいては聖書解釈学者としての矜恃を感じさせる。尤もベンヤミン自身どっぷり浸かっているユダヤ神秘思想を理解しないと彼がテクストを読む意味は理解しづらい
2013/08/28
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