サスペンス映画の研究 (植草甚一スクラップ・ブック)
サスペンス映画の研究 (植草甚一スクラップ・ブック) / 感想・レビュー
swshght
「映画=映画館」世代の批評は一味違う。映画は時間と運動のメディアだ。画面に提示されるイメージは生成と消滅を絶えず繰り返す。停止はありえない。だから、当時の批評家たちは、画面の細部を写真のように記憶しなければならなかった。あるいは、そのような一回性の映画体験が彼らの目を鍛錬した。蓮實や四方田はそれを「動体視力」と呼ぶ。植草の批評はまさにその賜物だ。ショットの流れを詳細に記述し、サスペンス発生の過程をあらわにする。そして言葉自体にスリルが帯びはじめる。かつて山田宏一は植草の批評スタイルを「科学的」と評した。
2013/04/27
Saku
ビデオもDVDもない時代にあれだけ映画のシーンについて書けるのは、どれだけ同じ映画を観ていたのだろうかと気になった。
2012/08/19
ゆりっぺ
1999年6月4日
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