現代という時代の気質
現代という時代の気質 / 感想・レビュー
ピリカ・ラザンギ
本の要約は巻末の訳者、柄谷行人のあとがきを読めば良い。テーマは色々なのだが、一貫しているのは「人の自尊心」と「知識人と大衆」についてである。それにより普遍的な「人」を見ていると言え、テーマにしている時代だけでなく、今現在でも通用すると思う。巷にある個々の社会現象を個別に分析したものは、片手落ちや分析不足の物が多くてつまらないけれど、著者の見方は大局的な見方(つまり「人」を見る)点、それも「社会的不適合者が社会の外から鋭く人を見た」感じなのでとても面白い。あと、本の中の「知識人」の解釈を考える必要を感じる
2015/06/04
ねぎとろ
解説で「モラリスト」と定義されているが、第3章の黒人に対するもの言いを読んでいると確かにそういう気がする。自他ともに厳しいという感じ。それにアメリカの伝統的リベラリズムが入り混じっている。だからすべてが「自力」の問題として捉えられる。/確かにいくつかの洞察にはうなずかされるところもあったが、現代に読む意味合いはもうないと思う。
2012/05/03
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