夏目漱石 (21世紀の日本人へ)
夏目漱石 (21世紀の日本人へ) / 感想・レビュー
KiKi
これらの講演を読んでみて感じることはやはり彼は「文明開化」にはある種の危惧を抱いており、同時に「昔はよかった」というような懐古趣味こそ持ち合わせていないものの、日本人の性急に過ぎる変化に内発的ではないが故に内包する脆さを見抜き、時流に浮かれている人々には嫌悪に近いものを感じていたのではないか?? ということです。 同時に江戸期に生を受け、多感な時代を明治期に過ごした青年特有の「ダブル・スタンダード」っぽい価値観の中でもがきながら、想像以上に近代的と言うか「今っぽい」立ち位置を持った人物だったんだなぁ・・
2011/09/18
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