鉛筆と人間
鉛筆と人間 / 感想・レビュー
KAZOO
私は鉛筆が好きで、芯ホルダーなども興味があります。日本では三菱鉛筆とトンボ鉛筆が有名ですがあとがきに少し日本の事情も書かれています。その鉛筆の歴史などを各国の事情なども含めて書いてありかなり参考になりました。ドイツのファーバー・カステルやシュテッドラーなども好きなので楽しめました。
2015/06/05
Koichiro Minematsu
最近は身の回りに鉛筆を見かけなくなった人もいるだろうが、本書を読み、鉛筆のように単純でありふれたものの発展がいかに複雑だったか知ると、鉛筆もまた愛おしく思える。きっともう一度握って描きたくなります。奥深い本でした。
2022/06/28
てつこ
鉛筆史。鉛筆の誕生から現在までの技術革新や鉛筆産業を発展させてきたキーパーソンなど。鉛筆って身近すぎて意識したことないけど、その誕生時は大きなイノベーションだった。石墨が豊富だった英国が生産の中心だったが、フランスが品質を高める製造法を確立し、ドイツの鉛筆メーカーが世界中に製品を輸出、最後はアメリカの企業が生産拡大を実現し覇権を握る。英国、フランス、ドイツの時代は製造法が企業秘密だった。因みに「森の生活」のソローはアメリカの鉛筆メーカーとして大成功していた。
2019/09/22
やっさん
A5判2段組みで400ページ強の著書は鉛筆の黎明期から現在(刊行時)に至るまでの鉛筆の歴史が網羅されている。原型はB.C.1400年代のエジプトまで遡れる鉛筆という代物は、あまりにも身近すぎて注意して記録されることの少なかった、かわいそうな道具。ドイツを中心とするヨーロッパの鉛筆製造が徒弟制度/家内工業的/閉鎖的(ギルド)であったのに対し、アメリカでは機械の開発による小人力化/大量生産が進んでいったというのはとても興味深かった。あとがきには、日本の鉛筆業界についても記述があって良かった。
2011/12/23
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