根をもつこと、翼をもつこと
根をもつこと、翼をもつこと / 感想・レビュー
nstnykk9814
田口ランディの14年前に刊行されたエッセイ集。メールマガジンから作家として身をたてた思いが綴られた「言葉の船を流す」が面白かった。ただ、全体的に散漫で読みにくい印象も強く、後半はほぼ読み飛ばした。
2015/09/28
リタ
やっぱりランディさんは「感じるひと」だと思います。原爆や犯罪のことなど重いテーマもとりあげたこのエッセイですが、彼女はそのことに正しさや教訓や答えを求めているわけではないんです。ただあるがままを受け止めて、そこから何かを感じ取ろうとしてる。自分という心で。感じることは生きることなんですね。ランディさんは、そんな風にして、あらゆる世界と共に生きようとしている。私はその姿にとてつもない安心感を抱き、続いてゆく未来を見ました。人間の人間らしさを愛おしむランディさんのことばは、いつだって私の根であり翼です。
2014/09/21
まめみ
昔は発売されるたびに買って必ず読んでいたランディさん。いつのころからか、私の苦手な方向へ行ってしまった。これは、その片鱗がちょうど見え始めたころの話。なので、前半はとても興味深く読んだけど、後半は「あぁ……やっぱり」と思い、寂しさを募らせながら読了。昔好きだった作家さん、スピリチュアルな世界へ傾倒されていく方が多いなぁ。
2011/10/04
ゆー
比較的真面目なネタが多いエッセイ。ランディさんのあけっぴろげだけれども綺麗な文章は面白いだけでなく空気や水のように身体に入ってきます。この本を読んで多くの出会いから今のランディさんが構築されているのだなと過程を実感しました。特に書くことに関する内容は下手の横好きとして臆することはないのだと勇気をいただき、呪術というものも合わせて言葉の力、”言魂“というものについて改めて考えてしまいました。
2017/01/29
はぁとまむ
タイトルにグッとつかまれ手に取った本。人生に彷徨う理由って、「根」=ルーツ、確固たる自分、繋がりの中の自分 と 「翼」=可能性、夢、解放された魂、飛び立つに安心できる基地(家庭・家族・恩師・・・) のうちの、何らかの欠如だと想っている。筆者のエッセイは初めて読んだけれど、今に至る経緯や今のご自分に対する描写にも、このタイトルに繋がる「生き方」のヒントがあり、興味深く読んだ。 小説に感じられた「スピリチュアリティ」な感じのエピソードに、また著書を読みたくなった。
2013/03/10
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