後には脱兎の如し
後には脱兎の如し / 感想・レビュー
kokada_jnet
2004年刊行の近藤ようこ先生、初のエッセイ集。エッセイ集を出さないかという薦めをずっと断ってきたとあるが、自称「オタク」の近藤先生の理屈っぽさが、魅力的。「無能の人」へのオマージュ漫画もあり。 先生、若い頃、小説は中上健次と海外SFくらいしか読んでいなかったのか。 しかし、後書きでは、「漫画に関しては大げさにいうと、弓折れ矢尽きた状況で、少し腑抜けになっている」と書かれているが・・・。
2012/03/26
紅独歩
最近とくに充実している近藤ようこ氏のエッセイ集。なんとなく手に取り読み始めたのだが、マンが同様、淡々と抑えられた文体の背後に湛えられた並々ならぬ熱量を感じる。特に興味深かったのが「地震が怖い」である。この本の刊行は2004年だから、当然東日本大震災以前なのだが、ここ最近の仕事の凄味には「地震への恐怖」が関係しているように思われてならない。この本から10年、そろそろ作者の言葉を聞いてみたいと願う。
2014/06/01
文虎
近藤ようこ先生の漫画が好きで、この本も読んでみました。文中の絵や本で、自分が知らなかったものを色々と見たり読んだりしたくなりました。 先生の頭の中は、ここに書いてないこと書けないことで、もっと面白いことになっているんでしょうね。 長生きされて、これからも、いい作品を描いていただきたいです。
2018/05/05
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