KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

土曜日は灰色の馬

土曜日は灰色の馬

土曜日は灰色の馬

作家
恩田陸
nakaban
出版社
晶文社
発売日
2010-08-07
ISBN
9784794967510
amazonで購入する

土曜日は灰色の馬 / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

Hideto-S@仮想書店 月舟書房

恩田陸さんの読書遍歴エッセイ。小説と少女マンガを中心に、映画とテレビ少々。タイトルは日頃からストックしているリストから選んだもの。7歳頃から『おはなし』のタイトルと惹句を考え続けているというから年季が入っている。川端康成は「猟奇的な大変態作家」、三島由紀夫の読みどころは「ケレンと様式美のみ」に共感。何となく感じていた事だけど、バッサリ切って(しかも褒めている)清々しい。小川洋子の考察の鋭さにも感服。さらに少女マンガへの偏愛ぶりも素敵だ。確かに、陸奥A子とくらもちふさこはマンガと読者の距離感を変えたと思う。

2016/01/01

nyanco

「硝子越しに囁く」校了を終えた深夜、ニューイングランド調のホテルでの様子、エッセイなのだがホラーっぽい短編のような香りがしてきて引き込まれる序章。赤毛ものは苦手と手をつけてこなかったので未読作ばかりで恩田さんが好きな作品の世界を共感できなかったのは残念。しかしマンガについての章は同世代でマンガ歴同じなので懐かしい作品のオンパレード!『土曜日は灰色の馬』という不思議なタイトルの意味はあとがきにやっと発見!恩田作品のタイトルの素晴らしさの意味…本書を読んで恩田陸を再発見してみるのは如何でしょうか。続→

2010/09/12

ちはや@灯れ松明の火

未知の輝きを放つ鉱物の欠片に似た不可思議なタイトルに惹かれた途端、物置で見つけた宝の在処を示す古い地図が誘う冒険のように、或いは疑似餌をちらつかせた巨大怪魚の口内にぱくりと呑み込まれるように、本の世界にどっぷりと嵌ってしまう。彼女は稀有な吸引力を持つ語り手であると同時に、私たちと同じく書籍の世界を偏愛する、怪魚の胃袋の中に囚われた読み手でもある。ずらりと並んだ書架からその血肉となったお気に入りの本を取り出し、時に思い出話など加えつつ語り出す。本に纏わる尽きぬ思いは駿馬のよう、忽ち過去へと記憶を遡ってゆく。

2010/09/19

獺祭魚の食客@鯨鯢

恩田さんの読書体験について述べたエッセイ集の書名は曰くありげですが、典拠となるものは特にないとのことで少々拍子抜けしました。 そう言えば「蜜蜂と遠雷」も書名から内容を想起することは困難ですね。 幼い頃から読んできた文芸大作から少女コミックまで様々なジャンルの本を紹介されています。 恩田さんの巧みな文章に惹かれどの本も面白そうに見えてしまいますが、その中でも旅先で読むのに最適な本が興味を引き、読みたい本として登録したいと思います。

2019/10/30

れいぽ

多彩な引き出しの持ち主の恩田さんの、その引き出しの中身を垣間見せてもらえるエッセイ。面白かったー!小説にせよ、エッセイにせよ、書評にせよ、解説にせよ、私は恩田さんのプレゼンの仕方が好きなんだなーと実感。「小説以外」でも感じたことですが、恩田さんはほんと読書家なんですねー。読んだ本が「恩田陸」を作り「恩田陸」が読んだ本を熟成させる。少女マンガへの熱いトークは面白かった!私も「ガラスの仮面」暗記してました!(爆)

2010/12/06

感想・レビューをもっと見る