幻獣辞典
幻獣辞典 / 感想・レビュー
更紗蝦
高校生の時に読んだ村上春樹の『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』に参考文献として記載されていた為、ずっと気になっていた本ですが、25年経ってようやく読む機会を得ました。澁澤龍彦の『幻想博物誌』の中に、ボルヘスの『幻想動物学提要』なる本からの引用が出てきますが、おそらく、『幻獣辞典』の原書の初版のタイトル『Mannal de zoologia fantastica』を澁澤龍彦自身が訳したのだろうと思われます。柳瀬尚紀は、原書の初版のタイトルを『幻想動物学案内』と訳しています。(5pの「序」参照。)
2014/05/15
Mzo
古今東西の幻獣の蘊蓄が語られた書。流石はボルヘス、博覧強記ですね。ゲーム等でお馴染みの幻獣にも意外な一面が。ケルベロスがもともとは頭が50個あったとかね。映像化が大変そう(笑)。オドラデクが載ってるのも驚き。由来はこんなところにあったのか…。『ダンジョン飯』の副読本にもなりますな。
2021/09/22
Takayuki Oohashi
読んだと言っても、北欧神話のネタの話を書こうとして、「ヴァルキューレ」と「ノルニル」の項を読んだだけなのですが、それだけでも手際よくまとめられていて、想像力が膨らみます。やはり、ボルヘスは原典を当たっていて、それに基づいて書いているので正確にイメージできるというのはあります。僕はノルニルの三姉妹の一人、ヴェルザンディ(現在)で、死に際の兵士との絡みの物語を書く予定です。
2015/01/14
イソテルス
想像上の生き物を扱った本は数多くあるが、生き物のチョイスや解説に持ち出されるエピソードが一味違っていてさすがボルヘスといったところ。例えば、「球体の動物」という項目では、祝福されたる魂は球体になって転がりながら天国に入って行くという奇妙でどこか愉快な説が語られる。 デカルトの、”猿はその気になれば喋ることができるのだが、沈黙しているほうが好きなので働かせることができない”という説もいかしている。
2014/01/15
へんかんへん
ア・バオ・ア・クゥーに元ネタがあっただと…
2016/08/30
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