口笛を吹きながら本を売る: 柴田信、最終授業
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口笛を吹きながら本を売る: 柴田信、最終授業 / 感想・レビュー
ツバメマン★こち亀読破中
かつて神保町のど真ん中に岩波ブックセンター(信山社)という人文書専門書店があり、その代表の柴田信さんは神保町の顔として業界に知らない人はいない存在でした(神保町を歩いているとたまに見かけたことも…)。本書は柴田さんに出版界の未来について話を聞き、まとめられた1冊です。その後、柴田さんが亡くなり、その1ヶ月程後に岩波BCも破産してしまったことを知っていて読むと、何とも暗澹たる気分です。でも柴田さんは“神保町ブックフェスティバル”を残してくれた!これは続けて欲しいッス!
2024/08/04
阿部義彦
図書館本。2015年、晶文社刊。岩波ブックセンターの社長(当時)として神保町の顔役として活躍されていた柴田信さんの話を聞いて著者の石橋毅史さんが纏めたもの。自分的には柴田信さんの人柄や立ち位置には納得出来ない感じ。こんな人が居たら避けると思う。本に対しては素っ気なく熱く語らずに、経営や処世術(昔の教員時代の影響か。)には、一家言が有るらしいが、 陰に徹するかと思えば、出たがりで進んで世話役や講演を引き受ける。普通が良いをやけに強調するが、その普通って?持ってまわった言い方し過ぎ!意図が読めなかった。
2023/09/02
たっきー
岩波ブックセンターの代表である柴田信さんが書店、書店員のあり方、本の流通などについて石橋さんに語ったもの。答えをスパーンと出さないあたりが大学の先生みたい。ところどころに本屋さんが減っていく原因が垣間見えて、柴田さんが思うような決まったシステム以外でも本が売れたら本屋さんが金銭的に厳しくなる事態は避けられのではないかなぁと思った。あと、システムが整いすぎて臨機応変に対応できる人が減っているのいうのは他の世界にでもいえそう。
2015/07/26
アリクイ
本屋さんの世界で50年以上働いて生きてきた柴田信さんに、著者の石橋さんが本屋さんの仕事などをインタビューした本。石橋さんの目論見としてはなるべく万人に分かるような本の話と、本屋さんの仕事の極意などを聴き取りたかったのでしょうが、柴田さんが楽しそうに話されることは書店の黒子的な仕事の話や、実家の旅館の経営の話、中学校の先生やトラック運転手の頃の話など。何だかはぐらかされているような、その一方で商売人の感覚とか、ためになることを教えて頂いているような。本屋の話兼ビジネス書と捉えた方が読みやすいかも知れません。
2015/07/01
まさむね
85歳にして現役書店員の柴田信さんに、『「本屋」は死なない』の石橋毅史さんがインタビューした記録。淡々とした会話ながらも、時折熱いメッセージが込められている。何度となく読み返すことになりそうだ。
2015/04/30
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