さよなら! ハラスメント
さよなら! ハラスメント / 感想・レビュー
藤月はな(灯れ松明の火)
家庭内でモラハラ未満の事をされていたことがあったのでどう、向き合えばいいかと思い、手に取りました。本書での「誰もがハラスメントの被害者になり、同時に加害者になる」という指摘にドキッとした。何故なら、父から今までの仕打ちに対しての謝罪を聞いた時、マグマが噴き出すような憎悪と軽蔑を覚えた根底にあったのは「こんなくだらない男にずっと、怯えていたのか」という思いがあったからだ。それは一種の男性像の押しつけにしかなかったのに・・・。他にも自分の言動も振り返って、如何に男性に対し、逆差別的だったのかを自覚し、反省した
2019/05/05
harass
レビュから気になっていて借りる。アナウンサー小島慶子の対談集、11人のジャーナリスト学者ライターたちとのセクハラ、パワハラ、モラハラがテーマ。テレビの女性お笑い芸人への言動や、商品化されたアイドルへの態度など、当たり前に思っている、女性蔑視などのコードについての指摘や論議などいろいろ考えさせられる。フーコーの権力論を連想する。最近の風潮として皆が疑問に感じだしているように思えるようだ。ネットの普及だろうか。これは良書。
2019/05/29
さらば火野正平・寺
読友さんのレビューに触発されて読了。これは必読の本だと思う。ハラスメントがテーマの対談集だが、読んでいて反省したり元気が出たり、何か言いたくなったり、頭が動き出すのが自分でわかった。私は日本史が好きだが、そんな過去の事実を対象にした学問でも年々知識が更新されているのだから、現代社会のモラルだって年々更新されているのは当然である。人間関係の中に身を置く者は、みんな何らかのハラスメントの被害や加害の中にある。どの対談も面白く勉強になった(これは私が常日頃読書していても遊んでいるだけで、勉強してないからだが)。
2019/05/12
なるみ(旧Narumi)
カルビーの前会長が女性管理職を増やそうとしたところ、女性に下駄を履かせるのかと言う男性に「今まで下駄履いてたんじゃないか」と切り返したエピソード(社会学者・伊藤公雄氏)をはじめ、印象に残るフレーズや対話の多い対談集でした。
2020/01/07
たかやん
ハリウッドのセクハラスキャンダルが報道された頃からジェンダーにちょっとずつ興味を持ち始める。一旦興味を持ってしまえば、逆にどうしてこれまで無関心でいられたのか不思議に感じてしまう。読んでいて気づかされるのは、家庭・学校・テレビの三方面から男尊女卑の価値観を四六時中浴びせられ続けていて、自分の偏見に対して違和感を抱けるチャンスが少なかったということ。一方で原因を周囲にだけ求めて安心してはいけないとも思う。いじりもハラスメントであるという指摘もあって、ハラスメントがいかに身近なものかを痛感させられました。
2020/02/23
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