吉本隆明全集20: 1983-1986 (第20巻)
吉本隆明全集20: 1983-1986 (第20巻) / 感想・レビュー
俺は、吉本に古臭いものとして嘲笑されていた「アジア」その深部、或いは革命を信じた黒田喜夫や、吉本がアンアンでコムデギャルソンを身に纏ってグラビアを掲載したことに対して「朝鮮戦争とベトナム戦争の血の上に『火事場泥棒』」の上での戦後資本主義に対する無自覚さに対して批判した埴谷雄高の方が好きだし、絶対的に正しいと思う。まあ、吉本(とその後継者たち)のこの居直りが可能だったのは、日本のアジアにおける地位の優位だったが、その優位が失墜/相対化された時、目も当てられない惨状だろう。現にそうなりつつある。
2023/11/19
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