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エミリー先生

エミリー先生

エミリー先生

作家
ミス・リード
Miss Read
中村妙子
出版社
日向房
発売日
1998-10-01
ISBN
9784795212688
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エミリー先生 / 感想・レビュー

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クリママ

1900年代のイギリスの田園。長年教職にあったエミリー先生が旅立った。84歳。一緒に暮らしていた友と共に大戦で辛い思いをした。訃報を知った人たちが思い出すエミリー先生のこと。自然を愛で、穏やかに暮らしつつも、熱く、毅然としていて、そして優しい。すばらしい生涯だったと拍手を送りたくなるような。少し古さを感じさせる中村妙子氏の訳が物語に合い、とても素敵だ。そのころの人たちがすべていい人だったわけではないが、スマホの画面ばかり見て情報に振り回される現代が虚しく感じられた。内容は全く違っても、子供のころの⇒

2023/05/08

おか

自分自身もういい加減いいばあさんになったなぁ と感じる今日この頃 84歳で亡くなったエミリー先生を心から尊敬し、心から羨ましく思う。私は彼女のように濃い人生は全くと言っていい程送っていない。今更後悔はしていない、それよりも結構好き勝手に生きてきたと自負する(笑)この歳になったら 自分の人生 結構楽しかったじゃないって思える。この本を読まなかったら、こんな自分に気が付かなかった。エミリー先生ありがとう、貴女の人生も素晴らしいけど 私の人生も捨てたもんじゃないって気が付かせてくれた

2023/04/09

シュシュ

年老いたエミリー先生が亡くなった。知らせを受けた人たちがそれぞれの心の中のエミリー先生を思う。1人についてたくさんの人が語ることで、様々な角度から描かれて面白かった。経済的には裕福ではないが精神的に豊かな家庭、牧歌的な村、素朴な村の人たち、ハンドメイドの良さ、悲しい思い出も抱えた上での朗らかさ、子どもに関わる仕事。私の好きなことがたくさん出てきた。一緒に暮らしていた友だちのドリーが1人残されて、散歩しながら自然に癒やされていく姿がよかった。「人生はいまだに甘美だった」

2017/04/27

カタコッタ

大好きな老嬢の物語でした。まさにこんなストーリーを読んでみたいと漠然と思っていたので出会った事に感謝です。身の回りに『死』が近づく年齢です。亡くなってから語られる事、その人の本質をつく事なのですね。多くの時間が人を作るには必要なのかもしれません。個人的にはスノードロップ摘みに出かけて歩けなくなったスーザンをおぶって帰るエミリー先生の所で大粒の涙が溢れて止まりませんでした。懐かしい感覚、信頼する人に全てを預けられる事の感覚が漂う草の匂いの様に広がってきたのでした。中村妙子さんの翻訳が素晴らしいです。

2022/07/29

がぁ

心温まる物語で安心して読むことができる。春の芽吹きや、いっせいに花が咲き始める頃の匂いがページから立ち上ってくる。『若草物語』や『昔気質の一少女』の大人版といった趣で、読む者を幸福にしてくれる。

2012/02/29

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