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さようなら、フェアエーカー

さようなら、フェアエーカー

さようなら、フェアエーカー

作家
ミス・リード
中村妙子
出版社
日向房
発売日
1999-01-01
ISBN
9784795212701
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さようなら、フェアエーカー / 感想・レビュー

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シュシュ

田舎の小学校の校長のミスリードが退職するまでの話。ミスリードの脳卒中の場面がリアルでドキドキした。でも、後遺症もなく、その後は降圧剤を飲むだけで日常生活はできるのだから、この発作は軽いといえる。退職を決めるまでの気持ちの揺れがよくわかった。「自然は真空を好まない」という言葉を初めて知った。仕事をリタイアしても、いろいろな集まりに誘われて忙しくなってしまうというのもわかる気がする。でも、人と共に生きていれば全く暇になることなどないのかも。それでいいのだと思えてきた。この本を読むと庭いじりをしたくなる。

2017/05/30

カタコッタ

フェアエーカーの学校を退職する事にしたミス・リード。穏やかに流れる田舎の様子や佇まい、辛口なミセス・プリングスとの掛け合い、退職する様な年齢にもかかわらず求婚と礼儀正しい拒否を繰り返す大人の関係。そこはかと漂うユーモアが読書を進めさせてくれます。続編、気になります。

2022/08/15

joyjoy

中村妙子訳。イギリスの片田舎のこの雰囲気。だれもが顔見知りで、噂話も好きだけれど、情があって、扶けあいもする。緑や土のにおい、雨や潮風のにおい。どことなく、自分のふるさとを思い出させる気がして、読んでいて心地よい。 微妙なお年頃の自分としては、健康に不安が生じ始めたミス・リードの、不安とそれを打ち消そうとする気持ちのせめぎ合いにも共感した。リタイア決断後も揺れてしまう気持ちも分かる。 送別会で記念品としてミス・リードに贈られたガーデン・ベンチ。そこから新たな物語が始まりそうな挿画もよかった。

2024/07/19

chocoうさぎ

今巻は小さな村の小学校の校長、ミス・リードが病を得て定年まで数年残して早期退職するまでの1年間のお話。職業柄、倒れてしまった際の学校関係のダメージを軽減する為の決意である点も、仕事や運営している学校、子供達、その父兄、コミュニティへの愛情を感じる。年齢的にも身につまされる話だった。ミス・リードは退職後の生活をあれこれ計画していて、前向きで暗くないのが良い。良き人生とは何かを考えさせてくれるこのシリーズは大好き。年間のいつもの行事、いつもの人々とのやり取り、社交生活、自然など楽しい作品。

2021/11/07

一柳すず子

岩波少年文庫に入っていそうな雰囲気。最後のミス・リードの決断もよかった。無理してがんばるよりも早めのリタイア、理想的。

2013/11/08

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