村のあらし
村のあらし / 感想・レビュー
シュシュ
ミスリードの初期3部作の3作目。イギリスの片田舎のフェアエーカーの物語。牧歌的なこの村だが、原子力発電所の職員の公営住宅の建設の話が持ち上がり、住民たちが動揺する。1950年代に書かれた本だが、この公営住宅の問題や、貧困家庭の子どもの問題など、今の私たちにも身近に感じる内容だった。公営住宅建設の公聴会は、今の日本よりもきちんとやっているように見えた。この本は挿絵も味があるし、「ぐりとぐら」の山脇百合子さんが描いた表紙もいい感じ。山脇さんもこの本が好きだそうだ。このシリーズをもっと読みたい。
2017/04/01
chocoうさぎ
フェアエーカーものの初期3部作の3部目。「村の日記」の後の時期の一年間の話で、南イングランドの田舎町フェアエーカーに突如吹き荒れる嵐。急遽湧き起こった原発施設の社員向け大型団地の建設問題。いつもはおとなしくてのんびりしている村の人々も喧々諤々の論争と反対運動に発展。住民集会や相手方との公聴会など重苦しい日々が続く。2つ目の嵐は幼年組の教師ミス・ジャクソンの恋愛騒動。私は3つ目の嵐として近代化の足音と考えた。嵐でも村の楽しさ、人の温かさ、自然の美しさ、老後や貧困の問題が描かれる。ほっこりしたい時におすすめ。
2021/07/27
うさぎ
ミス・リードのシリーズをちゃんと読んでみようど思って。順番が良く分からないのですが、何とかなるかな。
2014/03/15
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