アジアン・ジャパニーズ
アジアン・ジャパニーズ / 感想・レビュー
みーなんきー
LINEのタイで働く女たち、の記事からこの本を知った。アジアを放浪する若者達の多くにきっかけを与えた本だとか。自分の新入社員時代、自分探しの旅に出る若者というのが、一時増えた。自分も会社の生活をしながら何か違うな、旅に出たいな、と何度も思ったものだった。その当時、国境を行き来しては自分の求めるものを探し続けていた人たちが、たくさんいたのだな。この書の興味深い点は前半で、出会った人の紹介をし、後半で、その人達が旅の後に、どんな結論を出したか、追跡取材している点。他人の紹介を読みながら自分の人生を重ねてしまう
2017/12/21
内緒です
本を買うときは大概がジャケ買いだが、特に表紙に強い衝撃を受けてジャケ買いをした。旅をした青年のルポ。しかし、「旅っていいなぁ」といった理想郷を描いた本ではなく、「生きる」ということを考えさせられた本。出逢い、働くとは、日本とは、旅とは、…。文章だけでなく、写真にも魅せられた衝撃的な一冊。
2011/07/09
ほじゅどー
★★★★1991年夏、会社を辞めアジアの国々を放浪中に旅先で出会った日本人長期旅行者の写真を撮った。表現したかったのは「危うさ」。それはたった一人で外国にいることであり、先の見えないことである。その儚さに似た危うさ、刹那的なものを撮りたかった。それは壊れてしまいそうな風に揺れる美しさでもあった。僕のことを誰も知らない。僕も知らない。夢の中の出来事のような気がした。やはり旅は「人生」に似ている。
2020/10/24
もちお
日本で息苦しさを抱えている人は旅に出てもいいのでは。ただ旅に取り込まれないように注意しないと、戻って来れなくなりそう…。自ら命を絶った青年が壁に残した言葉が印象的。彼も東大医学部生で人の羨む人生をおくっているように見えて、抱えきれない悩み、葛藤があり、何かを追い求めていたのだろうか。短期間の旅行の方が楽しめる、という旅行者の声が意外だった。
2024/04/29
tenkawa
★★★★☆☆ 僕自身はあまり旅をすることなくこの歳まで来てしまった。旅への憧れはいつだって誰になったって、ある。夫になったって親になったって。この本の中には、長いアジアの旅に出た人々の様々な思いや行動が綴られている。その覚悟や決心や軽やかさは、人を描いていて、人を写し撮っている。筆者は写真家なので、眼差しがおおらかで少し引いている。 旅は楽しいだけのものではない、旅の日常に埋没する、という言葉に愕然とする。日本かそれ以外かという対比を実感するためには、外から見る。でも頑張るところは内。
2020/05/16
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