隠された物部王国「日本」
隠された物部王国「日本」 / 感想・レビュー
紅咲文庫
読みやすい本だった。九州から畿内への東征は二回あった、2世紀の物部氏と4世紀の邪馬台国・倭。日下と書いて“くさか”と読むのは枕詞“ひのもとの草香”からではないか、飛鳥と書いて“あすか”と読むのが枕詞“飛ぶ鳥のあすか”からきているように。東端を示す地名もその痕跡を残しながら北上し最後は宮城・岩手あたりの日高見=北上まできたんだろうと。で、後からきた倭に併合されたと。難波の語源は古代朝鮮語の「nar=太陽」「ニワ=口、窓、出口」、沖縄にも残る、というのもおもしろい。朝鮮半島は近いもんね。
2020/02/16
熊谷章洋(´(ェ)`)くまちん
物部は やっぱり面白いテーマだよな~ッ!! 著者が焦点を当てているのは、 旧唐書と新唐書の日本伝の記述、 「日本国は倭国の別種なり」 という言葉から始まる疑問です。 つまり現在日本列島と呼ばれているこの土地には、 日本と倭、そして毛人の国(蝦夷地)の 少なくとも3種類の人が住む国があったというのです。 わかりやすい表現を保ちつつ、 現代に生きる我々にも思い当たるフシがある逸話を交え、 かゆいところに手が届く説得力を持った論理展開で 読者を夢中にしてくれます。 歴史はエンターテインメントですね。
2012/09/07
海辻
多くの資料から掬い上げた欠片を繋ぎ合わせた推論から古代物部氏と同族安倍氏が、九州・畿内・駿河・常陸・東北と移動していったとされています。ただ少し無理矢理感も。明治初期に東北秋田氏が宮内省へ提出した系図で、始祖を安日長脛としていてそれを官に容認されたというのは興味深かった。神武東征で征伐された長脛彦の兄を始祖としたのは、確かに何か理由がありそう。(図)
2009/10/07
めーてる
あれこれ資料に基づいてはいるが、新旧の取捨選択をしていないため、やはりとんでも感が拭いきれない。こんなのを谷川健一が書いていたことに驚き。しかし、随所随所に今まで谷川健一が研究されてきたことが活かされてもあり、信じるかはともかく面白くはあった。
2017/10/30
可兒
十数年前からの最新作。精力的活動をされているようで
2008/11/01
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