りん子 (宝島COMICS)
りん子 (宝島COMICS) / 感想・レビュー
龍國竣/リュウゴク
言葉の合間に、絵でうったえかけてくる。特に見開きの頁には、ふんわり漂うような、流れていくような、雰囲気がある。幼いりん子とらん太朗兄ちゃん。ふと昔を振り返るような、はっとする話。他の短編も、何れも日常を題材として、真摯に向き合って作られている。
2012/06/18
wang
りん子8歳、らん太朗12歳。二人の少年少女が過ごした15ヶ月間の日常。実際にそんな経験はないんだけど、なんだかとても懐かしい気持ちになる。昭和の里山が近くにある程度の田舎町で暮らす二人のなんでもない日常だが、感受性の高い少女のせいでちょっとした起伏がある。影の使い方、余白の使い方、セリフのないコマの使い方が天才的。そこに書かれていない少年や少女の気持ちを想像してジーンとする。二人の間にはまだ恋という感情が生まれる年齢ではないが、お互いに大事にしよう甘えたいという気持ちを感じ。叙情的浪漫作品。ほか3短編。
2014/11/18
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