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リバーズ・エッジ (ワンダーランドコミックス)

リバーズ・エッジ (ワンダーランドコミックス)

リバーズ・エッジ (ワンダーランドコミックス)

作家
岡崎京子
出版社
宝島社
発売日
2000-01-01
ISBN
9784796616690
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リバーズ・エッジ (ワンダーランドコミックス) / 感想・レビュー

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みゃーこ

無理に演技して感情殺して埋没してた自分をどっかで救い出したくて出口を探してた。うつろうすべてのものに現実感と「実感」が伴わなくて、愛とか友情とか、生きてるのとかもすべてうつろい漂うように流れていくものだと、遠くで聞こえてくるように感じる、「死んだもの」にだけ永遠を感じる。うつろわないもの、裏切らないものとして、弱く、醜くありのままの共感できる対象として。時代の閉塞感と10代の思春期の狭間でひりつく感じ、伝わってくる。

2013/09/14

kokada_jnet

岡崎京子の漫画は、『漫画ブリッコ』時代からほぼリアルタイムで読んでいたが、これは当時、大嫌いな作品で、岡崎京子も終わったなと感じた。高校生たちの生活を分析する手法が、本来のオカザキ漫画的ではない。「おまえは漫画家だよね。なぜ、つまらない社会学者みたいなことを、しているのか」と読みながら突っ込んでしまった。

2023/04/09

Hideto-S@仮想書店 月舟書房

百田尚樹さんの『モンスター』を読んで、整形手術をテーマにした岡崎京子さんの『へルタースケルター』を思い出して再読し、本作にたどり着きました。“失われた世代”というキャッチフレーズをいろんな場所で目にした90年代らしい、閉塞感に満ちたトーン。決して甘くて楽しいだけの時間じゃない10代の心情風景を作者独自の視点で切り取った物語です。いま読んでも苦いほどリアル。だから、あの頃の感性の断片はまだ自分の中に残っているのかも知れないけど、いまさらやり直したくはない。大人になってよかった、と思います。

2014/04/18

コウ

死体を見つけることでときめく高揚感。大人になりかけの子供だからこそ、それに特別な感情を覚え宝物みたいな扱いになっているのだろう。だけど、山田君は死んだ者に対して好きという気持ちが強くなるらしいから、どうなんだろう。この頃はみんな欲望に忠実で、誰しもが秘密を持ってるとかそんなことを言いたい話だったのか。まあ、普通ではないとしても日常が流れていく中で、少し狂った歯車のせいで終盤は多くの人が傷つき傷つけられる。絵も独特なので読み手を選びそうな作品ですね。

2020/08/14

RYOyan

最近ちょっと話題になっていたので再読してみたけど、10年以上前に読んだ時と同じように、感極まって不覚にもカフェの席で涙がこぼれてきてしまった。全然色褪せていない。それどころかますますエッジを効かせて現実とシンクロしてるような気がする。暗いけど胸がスカッとするのは、一瞬のひと時だけど、ほのかな希望を感じられるからか。

2015/03/06

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