うたかたの日々
うたかたの日々 / 感想・レビュー
mii22.
ヴィアンの『うたかたの日々』を、これほどしっくり馴染むほど絵にできるとは..原作を3冊読んだすぐ後なので、自分のなかでおぼろ気ではあるけれど映像が出来上がっていたので、どのように漫画化されているのか興味津々だったが、もう手元に届いて装丁をみた瞬間からワクワクして、読み始めると、すーと自然に原作の世界につれていかれた。クロエの胸で咲く睡蓮の美しくて痛々しいこと..。純粋で儚いからこそ、大切にしたい..いとおしい恋人たちの物語。
2017/04/06
こばまり
原作を読んだので再読。漫画先行だったから当時は戸惑ったものだが、如何に原作に忠実かが分かった今、岡崎先生の描くとことんキュートな女の子とヒョロイ男の子はヴィアンの世界観にピッタリだ。ふと気付けば帯が川勝正幸氏でグッとくる。
2024/09/08
弟子迷人
ボリス・ヴィアン舎コラボ新製品は、水いらずである。(左記、ジャン・ソール・パルトル氏推薦文) 女子力を最大に行使した、バラの形に泡が出る!ソープを開発されました。(マヂで出るんだぜっ ><→) http://www.kanebo-cosmetics.jp/evita/special/ 岡崎京子氏が「パリジェンヌに、あたしの漫画で感動してほしいの!」と望まれたように、皆様方のうたかたの日々を彩りつつ、はかなく(可憐に)消える泡でありたいと願っております。なお、ご使用中に誤って吸い込まれますと……
2016/09/15
二戸・カルピンチョ
伊藤守男訳を元に漫画化されたと見られます。ヴィアンは比喩ではなくファンタジーを書いたのだなと思います。ストーリーも台詞もそのままに、そして岡崎さんの表現力と読む人の胸に突き刺さるような人物の目がいい。ハツカネズミ、原作通りかわいい!
2018/10/13
マウリツィウス
ボリス・ヴィアン同名小説の文学漫画化。文学主題作品の真髄と価値容認の道を透徹した視点で知る岡崎京子による引用テクスト着想を含めた再現録。原作との比較前提を考慮してもこの作家の精算したサブカル/文学の中間導入論は画期的で萩尾望都以降の古典主義と一線を画した点で疑似的なポストモダンを演出、その合流点にキッチュが絡み合うことでこの名品は幻想文学だけではない広域の影響に及んでいく。三次元時空はバベル図書館寓意に等しく立体形態を維持、この総合芸術テクストを拝借した美学論は通底した世界像を提供していく。古典結論余話。
2013/05/23
感想・レビューをもっと見る