一分間だけ
一分間だけ / 感想・レビュー
れみ
愛犬リラとの出会いから別れまでのお話。リラの健気さにとにかく泣かされる。主人公の藍のリラに対する気持ちや言動には身勝手な部分で、その完璧じゃないところに人間らしさを感じ、病気になったリラとひたむきに向き合う姿を愛おしく思った。最後の方は、とにかくずっと泣きながら読んだ。外で読んだら周りの人に心配される気がする^^;
2015/06/05
文庫フリーク@灯れ松明の火
「たったひとつの命。責任を持ってペットを飼う」この一文を、痛みを伴うほど感じさせるために、この物語は有るように思える。仕事に忙殺され、粗相したリラ(ゴールデンリトリーバー)を叩いたり、本を投げ付けたりと、初めて犬を飼う雑誌編集者・神谷藍の八つ当り。ペットを家族の一員としている読者には怒りの対象に、これからペットを迎えようとする読者には、こんな飼い主にはならない、と感じさせる場面。小さな命は都合の良い玩具ではない。安易にペットを求める事自体、戒めているよう。リラの癌発症から、自らが失う大切なもの・想いに→
2013/07/18
myunclek
やばいなと思いながら手に取った一冊。やっぱり、涙腺決壊。だから、犬猫と暮らす勇気が出ないんだな。感想と言うより、皆さんにも読んでもらいたい原田マハです。
2015/10/29
美登利
私がこれまで飼っていた犬は今のこで三匹め。もうすぐ14歳。一番長生きなのはやはりそれまでの経験が生かされてるのかなと思えます。毎日散歩と食事は欠かせない、どんな日も。飼い主の都合なんてお構いなしです、生きてるんだもの当たり前だよね。私自身、主人公のように感情的になることもあり、藍のことは責められない気がします。タクシー運転手の斉藤さんのお母さんの手作りのちゃんちゃんこのとこで泣いてしまいました。動物も人間も同じこと。相手を思いやり、それに応える。そんなことを少し忘れかけてるんだろうな、今の世の中は。
2015/07/07
ぶんこ
藍さんには厳しい意見の方が多いようですが、私は立派だったと思います。 時間も忘れる程に打ち込める仕事があるのに、結局最後まで看取ってあげました。 田中さんからの殺処分の話を聞いて、困難を承知で助けた命。 途中死んでくれたら、と願ってしまった気持ちも理解できます。 そんな気持ちを抱いた自分を許せなくなる思いも。 大事な仕事を部下に任せる度量にも拍手です。 どんなに辛かっただろう。 まして浩介さんも友里さんも良い人だけに、それも辛かったでしょう。 私は藍さんに天晴れと言って、ハグしたい。
2015/04/25
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