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花々

花々

花々

作家
原田マハ
出版社
宝島社
発売日
2009-03-04
ISBN
9784796670005
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花々 / 感想・レビュー

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pino

シビアな人生を送る女たちと花々の物語。鳳仙花・ねむの木・デイゴ・サガリバナ・ハンカチの花。花言葉が神話に由来するものもある。そんな昔からいたのかと思うと、プログラムが四季を感知しきちんと花を咲かせることさえ愛い。純子と成子。それぞれの時間を悠々と生きているようで、しょっぱい経験が心に影を落としている。そんな二人を結びつける「花々」。マハさんの「花々」は、ただ黙って咲いている。嫌な現実を追い返してくれる花の妖精はいない。だけど、「花々」は、そっと、教えてくれる。優しい言葉。出会いの時。いつか、花咲くことも。

2014/02/15

おしゃべりメガネ

『カフーを~』の5編からなるスピンオフ作品でしたが、本編を読了後すぐにこちらを読み始めたので、物語にとても浸透できました。中でも「さがり花」と「千と一枚のハンカチ」はココロにジンワリと沁み入るお話で、どちらの話も主人公となる女性を引き立てる男性キャラが秀逸でした。本作だけでも読めないコトはありませんが、やはり本編を読了してからの方が、感動レベルに大きな違いが出てくると思います。タイトルどおり、色んな「花」をモチーフにそれぞれの物語が展開されていき、素敵な風景を想像させてくれます。‘ラスト’は良かったです!

2014/08/02

Hideto-S@仮想書店 月舟書房

沖縄の島々を舞台に〈旅人〉と島の人々の小さなドラマを描いた連作小説。行き場をなくし漂っている〈旅人〉、島で生きる覚悟を決めた人、都会に住みつつ島に想いを残す人、そして〈旅〉を終え、故郷に戻っていく人。人々の想いが物語のタイトルに添えられた花々に託されています。「鳳仙花(ホウセンカ)」「ねむの木」「デイゴの花」「さがり花」「ハンカチの花」。まるで、〈旅〉の記憶を刻んだ日記に挟まれた押し花のようです。『カフーを待ちわびて』の明青と幸のエピソードが登場人物の言葉を通して伝えられるのは素敵な手法だと思いました。

2014/12/21

ダイ@2019.11.2~一時休止

連作短編集。カフーを待ちわびてを読む前にこの本を読み終えてから、巻末の広告を見てスピンオフと気付く。予約中のカフーを待ちわびてが楽しみだ。

2014/08/03

greenish 🌿

『カフーを待ちわびて』から3年。ダイバーズショップ店員・純子、明青の初恋の女性・成子。奄美諸島の小さな離島を舞台に、女性たちと花々をテーマにしたスピンオフ作品  ---ぐっと心を捉えて離さない美しい表紙。島に咲く、鳳仙花・デイゴの花・さがり花・ハンカチの花の儚くも優しい情景。読み進めるうちに、鼻の奥がツンとして、その後ふっと心が軽くなるような気がしました。「千と一枚のハンカチ」こんなに切なく、でも心の底からの贈り物があるでしょうか・・・。 走り続けて息が切れそうな時、立ち止まる時間を与えてくれる一冊です。

2014/08/23

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