【映画化】完全なる首長竜の日 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
【映画化】完全なる首長竜の日 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ) / 感想・レビュー
ヴェネツィア
面白そうなタイトルに魅かれて購入。「このミステリーがすごい!」2011年度大賞受賞作。荘子の「胡蝶の夢」をキー・コードに物語は展開していくが、通常のミステリーとは大きくその趣を異にする。ここでは「何が現実か」、「真実とは、いったい何なのか」が問われているのである。エンディングもなかなか気がきいているし、タイトルの首長竜のイメージも美しい。
2012/02/14
徒花
いちおうミステリーだが殺人事件が起きなので個人的には不満足。だが、著者の力量は認めざるを得ない。現実と仮想空間が交錯するけっこう厄介な構造を持つ物語なので、読んでいるといったいなにが現実で何が仮想空間なのかわからなくなってくるが、そう思わせることこそが著者の狙いであり、そして物語の核心を読み解くための最大のヒントにもなっていて、その構成力には舌を巻く。また、文章の書き方も非常に緻密で丁寧。くどすぎず、かといって説明不足にもならないバランス感覚はお見事。
2016/05/03
takaC
恥ずかしながらこんな本があったなんて知らなんだ。いや〜、「カイ・・・カン」。(星泉風に)
2015/01/09
射手座の天使あきちゃん
植物人間状態の人とのセンシング(機械を介しての脳レベルでの会話)なんて医学的にはどこまでが現実なの!? って先ずは設定にグイグイ引き込まれるけど・・・ う~ん、最後のオチも途中で読めるしねぇ うまく言えないけど、エッシャーの騙し絵を見た後のような不思議感と「もやもや感」が残りましたね <(^_^;
2012/05/03
mae.dat
詳述は避けますが、導入した設定が戴けないよ(´๑•_•๑)。首長竜はプレシオサウルスだった。でもね、話の核なのかなぁ。何度か話に出て来るけど、マスコット的に添えてあるだけって感じだったよ。プレシオサウルスだけじゃ無くってね、多くのエピソードがリフレインする様に繰り返し出てくるの。これを解説では、寄せ木細工と喩えていると思うのですが、それが作者の工夫なのかと想像する次第です。ザッピングは楽しかった。ルネ・マグリットの『光の帝国』知れてありがとうです。この本読んでね、円広志の『夢想花』を思いましたよ(謎)。
2022/06/17
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