大聖堂 (上) (ソフトバンク文庫)
大聖堂 (上) (ソフトバンク文庫) / 感想・レビュー
遥かなる想い
全世界で2000万部突破のベストセラーという帯に惹かれて読んでみたが、さすがにスケールが違う。大聖堂を建立したいという夢を追うトム、そして修道院院長のフィリップ、この二人を軸に愛憎劇が展開する。12世紀のイングランド…幾多の人々が華麗におりなす物語は いかにも大河小説である。ただし、「大聖堂」が持つ意味を日本人の私にはまだ理解していないかもしれないが。
2011/08/14
はたっぴ
児玉清氏のお勧め図書。長い序章ともいえるエピソードを経て、大聖堂の建築に携わる人々の輪郭がはっきりしてくると、途端に読む手が止まらなくなった。中世イギリスの歴史や大聖堂の建築様式など、知らないことを教えてもらう楽しみと、悪玉ウィリアムの卑劣さに眩暈を覚えつつ中巻へ。
2018/06/10
naoっぴ
面白ーい!12世紀のイングランドを舞台に、山あり谷ありの波乱万丈な物語が展開していく。上巻は大聖堂建築の夢を抱く男トムと、キングスブリッジ修道院院長を任されるまでになった修道士フィリップの出会いまで。さまざまな人の出会いと運命が、まるで映画か海外ドラマを観るような臨場感で描かれる。600頁ほどの厚さもなんのその、中世ヨーロッパの雰囲気を堪能。中巻へ。
2020/05/07
コットン
建築職人トムと修道院院長となったフィリップの物語であかりさんのオススメ本。壁というのは「よくできている」程度ではだめで「完璧」でなければと悟ったり、大聖堂を構想するトムや、慎み深いフィリップが大聖堂建設の資金調達のために知恵を絞る辺りが印象的で、断片的な読書になるかも、ですが中、下も読み進めたい~♪
2017/05/05
Willie the Wildcat
大聖堂を象徴とした対立軸である人間の欲。物質vs.精神欲という単純構図ではなく、根底の階級や格差意識に差異。但し常に勧善懲悪ではなく、時に善の心が悪の行動を肯定する人間臭さが印象的。大聖堂再建のためにフィリップが策略・謀略の片棒を担ぎ、トムの仕事のためにジャックが放火。鬼畜ウィリアムへの天罰は論外だが、フィリップとジャックの罪への罰とは如何に。一方、意味深なのがエリンの”因縁”。冒頭の絞首刑の件の騎士、修道僧、そして司祭ってやはり・・・。何があったんだろうなぁ。
2016/01/01
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