情緒から論理へ (ソフトバンク新書 100)
情緒から論理へ (ソフトバンク新書 100) / 感想・レビュー
昭和っ子
藤原氏の情緒重視の発言は「苦い勝利」の様な事ができて、初めて価値があるものなのか、という「苦い認識」をさせらられた。(私だったら「長い物には巻かれろ」的態度しかできない)根拠なき懐古主義に惑わされず現代の良さを確信する事は一抹の寂しさもあるけれど肩の重荷がすっと軽くなる気がするのも確か。「情緒的民族の失敗」で日本人の戦争での対応のまずさを挙げていたが、確かに上官同士のつきあいや見栄で「やってみなければわからない」と戦争されたんじゃたまりません!みんなが悪いと反省する事はあるけど、こういう反省は確かにないね
2011/07/15
きゃしー
新書は論文ではないので、「国家の品格を論破する」という広告の煽りは置いておいて、著者のプロフィールや個々のエピソードを肩の力を抜いて読めば良いと思いました。
2019/01/31
Kentaro
ダイジェスト版からの要約 「論理」という場合は、「世界に共通する論理」を意味する。今、日本は「昔はよかった」式の情緒的な懐古主義に過度に拘るような閉じた発想が、国民の間に広がりつつある。その姿は、グローバル化が進む世界に背を向けて、情緒の世界にとりすがっているかのようだ。宇宙にせよ、生命にせよ、それらを系(まとまり・システム)として見た場合、オープンでない系は滅ぶ。地球は太陽からのエネルギーを受け、しかし地球が熱くなりすぎないようにエネルギーを逃がしているから、そこに生命を誕生させることができた。
2018/08/07
makki
疑問に思う論理展開などがところどころにあるが、「国家の品格」をより楽しむための導入本として読んでおくのはありかもしれない。著書内で日本人が情緒的であるという客観的なデータが示せていたら面白いと思う。
2011/05/14
mietreky
帯の「藤原正彦氏『国家の品格』に異議アリ!」はマーケティング戦略だろうが、反則なやり口。著者の想定する「情緒」と「論理」は藤原正彦氏や私の考えるものとはどうも違うと感じた。「国家の品格」は講演での内容の書籍化。特定の聴衆を想定した講演では、時に本来の思想から少しずれた点を強調する場合がある。そもそも、著者はとても「論理的」な人間とは思えない。秋葉原の殺傷事件にしろ、日本軍の戦略批判にしろ、十分情緒的。「はじめに」を読んだ瞬間のいやな予感的中。藤原正彦氏とのF2F対決が見たいと思ったのは私だけ?結論は明白。
2009/06/21
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