ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 10 (GA文庫)
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 10 (GA文庫) / 感想・レビュー
θ(シータ)
「ベル・クラネル、てめーは兎なんかじゃねえ!てめーは蝙蝠だ!!」少年は決断した。たとえそれが愚かな選択であるとしても仲間を、家族を救うために。もしかしたら侮辱されるかもしれない蔑まれるかもしれない。何より憧憬の少女に嫌われるかもしれない。でも、あの差し伸べた手が、温もりが、彼女を守ると決めたあの誓いがーー忘れられない。その行動で偽善者と罵られようとも少年は『怪物』の少女を救おうとする。名声も地位も今まで培ってきたもの全てを投げ捨てることになっても。果たして少年は何を得て何を失う?星4つ【⭐️⭐️⭐️⭐️】
2016/05/23
まりも
少年の歩みを記した眷属の物語の10冊目。『異端児』と呼ばれる者たちの存在を知ったベルに、英雄としての真価が問われる事になる話。これまでとは違って、なんとも後味の苦い結末となっていましたね。心を持ち言葉を交わすことが出来る『異端児』。例え偽善者と呼ばれ、非難されようと彼らを救おうとするベルの決断は、愚行であると同時にどこまでも正しい彼らしいもので読んでいて心を揺さぶられました。救えたものもあれば失ったものも大きく、地に堕ちた名声と共にベルの英雄へと至る道も閉ざされてしまうのか。今後の展開から目が離せません。
2016/05/13
チェシャ猫
最後の救いはよかった。最後は転生系で終わるかと思ってました。そういえば、新キャラの牛は実はベルくん因縁のミノタウロスの転生じゃないよね。今回は新規キャラがいっぱい出てきた上に既存も無理やり出したような感じがして、もう少し既存キャラの出番を減らしても良かった気がします。茨の道を歩き出したベルくん。今回の問題も ハッピーエンドの様に見えて問題は山積み状態。ヘルメスも作を練り始めたようで、上下巻というより、まだ続きの刊が残ってそうな終わり方。次の巻も楽しみデス。
2016/07/17
よっち
理知を備えるモンスター「ゼノス」と邂逅し、ウィーネを同胞たちに託したベル。しかしウィーネたちを暴悪な狩猟者達が襲ったことで復讐に燃えるゼノスたちが街を襲撃、悩めるベルが討伐隊に組み込まれる第十弾。心を持ち言葉を解するゼノスたち。自らの有り様を大きく揺さぶられていたベルに突きつけられた究極の選択。苦渋の決断は正しくとも愚かしい、けれどとても彼らしいと感じるもので、それによって救われたこともあったとは思いますが、代償として名声も地に落ちてしまったベルがどう再び這い上がるのか、今後の展開が気になるところですね。
2016/05/12
異世界西郷さん
読み終えて思ったのは、「本当に400ページも有ったか? 」でした。それは中身がスカスカだからではなく逆に濃密すぎたからこそ懐いた思いでした。てか、なによこれ。いろいろ話の展開ヤバすぎでしょ。つか、熱すぎるっしょこれ。か弱きウィーネを護るために敢えて己が憧憬であるアイズと対峙し、オラリオ中の人々の不興を買うとは全くもって愚者と呼ばれても仕方がない。にも拘らず、何なんだ、この清々しい読後感は……。普段の私ならイラッ☆としちゃうはずなのに何故ベルの愚かしい所業は許せてしまうのか。応援したくなってしまうのか。
2016/06/10
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