驚くべき日本美術 (知のトレッキング叢書)
驚くべき日本美術 (知のトレッキング叢書) / 感想・レビュー
六点
日本美術の再評価を。大衆に届くレベルにしたキュレーターと美術ライターの対談で綴る。村岡の大乗寺って香住駅にでかい案内看板が出ていたが、行ってみたくなった。作品が享受されていた環境に今の私達が立つことは、ほぼ不可能である。そういう意味で、元の環境で見たらとても…と言うのは、「市民の目」として特権の場から美術品を解放してきた美術館員としては不適当とかんじた。人文系の学問で「語られないもの」は存在してはならないと思う、寧ろ語れないのならば沈黙すべしと、六点は思うの。まぁ、何処へも貪欲に出かけ、見たいと思った。
2022/06/25
ネジ
★★★★☆ 古今東西の日本美術の見方を対談形式で論じた内容。山下氏のわからないものはわからないというはっきりしたスタンスが快かった。ちなみについ先日、山種美術館の画集にいたく魅了されたが、山下氏が顧問をされているそうだ。恐れ入った。 ①知識を持った上で、それを棚に上げて虚心坦懐で鑑賞するのが肝要である。 ②現代アートに関して、提言がしたいだけなら造形芸術家ではなく、ジャーナリストになればいい。 ③美術には言語化できない実感、体感があるはずである。
2024/01/01
ホークス
「言葉にならない表現の核心」を伝えるため、矛盾する様だが「言葉で外堀を埋めて」伝えようとする。アナロジーと自らの体感で説明する。著者は「主張」をアートに仕立てるのを嫌う。表現の力(作品の強度)、目の前のものを鋭く見ることを重視する。真っ当な見識だと思う。日本では芸術と技術に境が無いと指摘し、それを肯定的に捉えていて共感した。両方とも根っこに「遊び」がある。引用文化の素地もここにある。山下氏は面白い人だ。利休を抽象、会田誠をドメスティックと言い、つげ義春ファンで岡本太郎に影響された。何より自由を尊ぶ所が好き
2019/08/15
ココロココ
猫町倶楽部・名古屋藝術部の課題本。ある映画のセリフにもあったけど、初めてを大切にしなければいけないと思う。そして、知らないことの価値も大切にしたい。みたいようにみればいい。今度美術館に行く時は、絵をみてから解説を読むことにしよう。
2016/01/26
しーふぉ
日本美術談義。とにかく現物を見ろと、大きさや置かれた状況によって印象がまったく変わるから。日本美術は最近気になっている分野、若冲展もちょうど始まりましたので、覗いて来ようかな。
2016/04/23
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