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イタリア暮らし

イタリア暮らし

イタリア暮らし

作家
内田洋子
出版社
集英社インターナショナル
発売日
2023-02-24
ISBN
9784797674262
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イタリア暮らし / 感想・レビュー

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trazom

須賀敦子さん、矢島翠さん、塩野七生さん、ヤマザキマリさん…イタリアで暮らす女性の文章は、なぜこんなに魅力的なんだろう。そんな一人である内田洋子さん。大上段に振り被ることなく、日常の人々の営みを通じて、世の中の温かさや理不尽さが伝わってくる。文章の中から美味しい料理の香りが漂ってくる。紙の本への愛着が伝わってくる。本に付く染みを「銀の魚」と呼ぶイタリア語に感動しながら、日本語でも神魚(シミ)と呼ぶ一致に感動する著者。AIやSNSなどの現代的話題とは無縁だが――無縁だからこそ、内田さんのエッセイは心に染みる。

2023/04/03

アキ

青い表紙に惹かれて手にとりました。大学卒業後イタリアに渡り、ジャーナリストとしてイタリア各地を飛び回り、気づけば還暦を過ぎていた。神戸生まれ、造船会社に勤めた祖父が付けた太平洋の洋の子。海の子。移り住んだイタリアでもヴェネツィア、リグリア海に臨む町では船上で、ミラノではポルタ・ジェノバと少しでも海に近い所に住んできた。現場で見聞してきた仕事がコロナにより中断された。しかし今まで永年暮らしたイタリアの生活を振り返ると、そこで暮らしている地元の人たちの人生が思い出される。それこそが彼女にしか伝えられないこと。

2023/04/23

どんぐり

内田さんのイタリアエッセイ63編。3頁ほどの短い文章で、記憶にとどまらず次から次と忘れてしまう。これまでの著作の延長で、やや食傷気味と思うのは自分だけか。本書の前半は生活圏のミラノを中心に、後半はヴェネツィアのことに頁を割いている。ヴェネツィアでは、『対岸のヴェネツィア』以降のサン・マルコ広場を対岸に見るジュデッカ島に家を見つけ暮らし始めた話が入っている。あとがきではコロナ禍で日本にいて足止めを食って出国できずにいたと記している。そのうち、日本でのことも書いてほしい。それが内面に向かう旅であればなおよい。

2023/07/05

pohcho

エッセイ集。新聞や雑誌に掲載されたもの。一編一編がとても短いが、短い文章の中にもたくさんのドラマがあった。コロナ禍で「デカメロン」を読む若者たち、ミラノ市長から市民への粋なクリスマスプレゼント、ヴェネツィアのジュデッカ島の細い路地の裏口から入る庭園、病院の中にある荘厳な図書館、最後の、ナチの強制収容所送還から逃れたユダヤ人女性の本の話もよかった。よくまあ、これだけ書くネタがあるなあと感心するが、今回もさまざまなイタリアの顔に触れることができた。あとがきの「もう潮時」が気になるが、これからも楽しみにしている

2023/09/26

本詠み人

イタリアに暮らすはじめましての著者さんの紡ぐ文章は、とても色鮮やかで色々な香りや手触りが感じられた。久しぶりに本を読んで、頭の中にその風景を思い描けた✨🌿ミラノ、ヴェネツィア、サルデーニャ等のよく見聞きする土地の話だけでなく、イタリア北部・南部の小さな町の人や風景・食べものの描写がとても魅惑的で素晴らしく、自分の身体で体験したいと願ってしまった。はぁ…イタリア✨暮らすように旅してみたい憧れの国🇮🇹✨

2023/04/09

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