深読み日本文学 (インターナショナル新書)
深読み日本文学 (インターナショナル新書) / 感想・レビュー
starbro
島田雅彦は、ほとんどの作品を読んでいる作家です。作家ではなく大学教授の顔で書いた日本文学論。常識を揺るがすほど刺激的ではありませんが、参考になりました。私はジャンルを問わず、面白いか面白くないかで作品を評価しています。現在進行形の全集プロジェクトが完了したら、谷崎潤一郎全集にチャレンジしようかなぁ! http://www.chuko.co.jp/special/tanizaki_memorial/zenshu.html
2018/01/21
ばりぼー
再読。文学は神話という古い形式から出発して、焼き直し、語り直しを繰り返しながら、時代状況に沿ったアレンジを重ねてきた。そうした古典の豊かな蓄積に加え、宗教やマルクス主義ほかの外来思想の影響が重なり、日本人の知性は形成されてきた。その中で日本文学の母胎、原点となったキラーコンテンツを一つ挙げよと言われたら、やはり『源氏物語』は外せない。DNAを持たない人間がいないように、『源氏物語』抜きの日本文学など考えられない。井原西鶴や谷崎潤一郎をはじめ、その後の時代の人々は『源氏物語』を模範とし踏襲していった。
2019/09/06
さきん
源氏物語から谷崎潤一郎へのエロティシズムの系譜、右傾化に対する批判、樋口一葉、源氏物語を通してみる女性の文学変遷など。小説家が文学を俯瞰するというスタイルが斬新。文学の流行も否定の否定できているので、一世代開くと逆に親和性があるという指摘はなるほどと思った。文学に限らずに考えると確かに団塊と団塊ジュニア世代、昭和一桁と新人類世代と親和性があるような気がしてきた。
2018/11/17
ichi
【図書館本】古典文学を嫌煙していた自分ですが、この本の解説を読み、『源氏物語』を是非読んでみたくなりました。
2018/03/25
fseigojp
小説家とは知っているけれど、初読みはこれ 池澤夏樹同様に博学多識
2018/02/06
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