「最前線の映画」を読む Vol.2 映画には「動機」がある (インターナショナル新書)
「最前線の映画」を読む Vol.2 映画には「動機」がある (インターナショナル新書) / 感想・レビュー
ばんだねいっぺい
映画を読解することは、監督の人生、心の渦巻模様を読解することだということを教えてくれる。映画を作ることが癒しや次の展開へ進むセラピーとなればいいが、そうじゃない場合は、、、、、
2020/06/14
遊星
タイトルにある「動機(わけ)」とは、監督がその作品を作るに至った動機のこと。この監督はなぜこんな映画を作ったのかというある種の素朴な疑問を、町山さんが監督本人への直接のインタビューや書籍等の調査で探り出した記録である。その動機は同性愛だったり、両親の離婚だったり、育ててくれたメイドさんへの謝罪だったりと様々でひとつひとつがとても興味深い。そんな中、町山さんが配信で語っていた「なぜあなたの作品ではいつも主人公の妻は死んでいるのですか」という質問をはぐらかしたというノーランの「動機」はいつか探り出して欲しい。
2020/06/14
秋 眉雄
全ての道が映画に通じている。或いは逆か。映画から延びているいくつもの道を手繰るかのよう。そんないつも通りの町山さんです。安定の興味深さ。購入していの一番に開いたのは『マザー!』。あの映画鑑賞中に腹の中が何かで重苦しく埋めつくされていくような感覚、あの「もう観てらんない!」って感覚が何であったのかが知りたくて。『つまりジェニファー・ローレンスに対する群衆の虐待は、地球に対する環境破壊を意味していたのだ。』そうだったのか!ありがとう町山さん!
2020/06/18
活字スキー
2017~18年に話題となった作品を取り上げた映画評12本。今回は特に「なぜこのような映画を撮ったのか?」という動機(ワケ)に焦点を当てる。予備知識無しの素人が一見しただけでは何のこっちゃかよく分からない作品や、監督の真意に気付くことなく表面的なイメージで流してしまうような作品の深みへと誘う町山節は健在。その飽くなきオタクっぷりと熱意には改めて頭が下がる。
2020/06/28
kei-zu
映画は、ストーリーではなくて「動機(ワケ)」によって作られる。そんなことまで思う、おなじみの執筆者による映画解説。 虐待をテーマにした映画の解説では、なぜ自分が悩んだ苦しみを他人に与え、それを映画にせざるを得ないのか、読んでいて苦しく思う。 だが、それが「映画」だ。
2021/02/05
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