妖神グルメ (The Cthulhu Mythos Files2)
妖神グルメ (The Cthulhu Mythos Files2) / 感想・レビュー
おかむー
初期の菊池作品のなかでもひときわ異彩を放つ傑作のひとつ。おそらく10年近くぶりの再読だが、面白さが色褪せることはなかったですよ。『たいへんよくできました』。イカモノ料理の極みを探求する料理人・富手夫の料理を求めるのは、深海に沈む巨大都市に封印された邪神クトゥルー。邪神復活に賭けるものと阻止せんとするものたちの狭間で富手夫は想像を絶する料理で道を切り開いてゆく。『ミスター味っ子』も真っ青な荒唐無稽な料理を軸に、日本、インド、アメリカ、太平洋を渡り歩く冒険は、万人向けとは言い難いけれどワクワクです。
2015/07/14
なつみかん
菊地さんのお得意の〝クトゥルー〟を題材に描くグルメ小説・・・なんだそりゃ!?でもそのワンアイデアが面白かった。(約40年ぶりの再読だったんだけどね。)
2023/11/02
桜子
ナウいという死語が目に飛び込んできたとき気が遠くなっ…ハッ!と我に返って黙々と読みました。これぞ嘘偽りなしの破天荒。料理が敵を屠る一発必中に値するという発想力がとにかく凄い。天下無双のイカモノ料理のオンパレード。豹変型ヒーローと典型的な秀才美少女の取り合わせに、そこはかとない昭和臭が。勢いと気合いで愉しむクトゥルー神話の傍系。
2013/01/26
フェン
クトゥルーといえば、怪物やら旧支配者やらを見ないようにしたり逃げたり、弱い人類じゃどうにもならない!って感じのホラーなわけですが。近代兵器でドンパチするかと思えば、すんばらしい料理がそれを凌ぐ武器になったり何が何だか。その荒唐無稽なところを魅力ととれるなら、最初から最後まで楽しみ切れると思う。主人公の成長とか人間ドラマは一切ないので、そのへんは期待しないように。個人的には、とても良質な超展開を堪能できて満足満足。
2013/11/18
のみ
ゲテモノ素材のゲテモノ料理をそっち方向に特化した天才がゲテモノ相手に調理してさばいていく作品。最後には行くとこまで行っちゃう。微妙に良いかもなゲテモノ作品。面白くない展開は割とどうでもいいけど、期待してた料理描写が少なかったのが残念。”「お言葉ですがネタは一流です蝮の舌、新鮮なネズミの糖蜜漬・・・」「誰がそんな贅沢な材料を使えといった。あれは理想論だ。必要とあればゴミ箱の腐った肉、野良犬のかじった骨からも天上の美味が構築できなくてどうする?そこにのみイカモノ料理の真髄に達する道がある。それを・・・」”
2014/10/07
感想・レビューをもっと見る