邪神決闘伝 (クトゥルー・ミュトス・ファイルズ)
邪神決闘伝 (クトゥルー・ミュトス・ファイルズ) / 感想・レビュー
sin
西部劇に忍びの組み合わせでいいじゃないか、取って付けたようなクトゥルーいらない。その盛りつけ方が強引なせいだろうか、ストーリーは行き当たりばったり、文章はやたら説明調、辻褄の合わない箇所のオンパレード、思いつくまま書き進めたとしか感じ取れない。そのうえ主人公を含めてキャラクターの造形が出たとこ勝負で定まらない…それでもまとまりをつけて最後までたどり着くのはさすがに商業作家の面目躍如というべきか?
2015/08/21
おかむー
最近の菊池作品のなかではいかにも楽しんで書いてるクトゥルーもの。二次大戦3作の次はウェスタンできましたね。『もうすこしです』。史実も交えた架空ウェスタンとなると往年の菊池ファンにとっては『ウェスタン武芸帳』という未完の名作が高い壁となってしまうのは致し方なし。それを置いても、主人公“シューター”の外見的描写が全くないのは意図してのことなのか、菊池秀行のはしょり癖もいくとこまでいきついてしまったのか。シューターの相棒となる“シノビ”も魔人・超人が列をなす菊池作品においてはションボリなのであった。
2015/03/27
NEED LESS
西部劇小説×クトゥルー神話という、凄い組み合わせの作品。クトゥルーの夢から生まれた4人の”夢法者”とそれを追う謎の賞金稼ぎ、シューター。そして日本からやってきた忍者のシノビ。菊地御大の好きなものをこれでもかと言うほど詰め込んで、何だか凄いことになっちゃった作品。ワイアット・アープやドク・ホリデイといった西部劇の大スターも数多く出演。コマンチ族との激闘、保安官助手に任命される主人公、OK牧場の決闘…。泥臭くも男気溢れる展開にワクワクしながら読み進めることが出来ました。
2015/11/28
qoop
個人的菊地作品ベスト3は「妖神グルメ」「ウエスタン武芸帳」「エイリアン怪猫伝」。本作はそのうち二つの要素が含まれているため手に取った。主人公の設定は著者らしく捻りがあって面白い。反面、善悪の領域が交差可能だとするドラマ展開と、人間との関わりが比較的密に感じられる点で、邪神が矮小化されてしまったきらいも。まぁ邪神へのイメージが違うという点を云々するのは野暮だと思うけれど…
2015/02/01
hiro
クトゥルー物は陰々滅々たる内容になりがちだけど、中々どうして、本作品はまごう事なき菊地作品となっていた。しかもウェスタンなのに和テイストもしっかりと。ここにSF的要素が加われば、あのウェスタン武...いや、次作を楽しみにしていると同時に、OKITAさんの復活も、いつの日にかお願いしたいです。
2015/03/04
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