そして父になる【映画ノベライズ】 (宝島社文庫)
そして父になる【映画ノベライズ】 (宝島社文庫) / 感想・レビュー
優花 🍯モグモグ
学歴、仕事、家庭。全てを手に入れ、自分は勝ち組だと信じて疑わない良多。だか、6年間育ててきた息子(慶多)が病院で取り違えられた他人の子供。なぜ、子供は取り違えられたのか!? 育った環境も躾も全く違う家族。血の繋がりを選ぶのか?共に過ごした時間か?読み進めていくうちに胸が締め付けられる想いでいっぱいでした。この事件をきっかけに、完璧だった歯車が少しずつ狂い始める良多。それぞれの親の立場や気持ちの格闘。同じようにそれぞれの子供たちの想いに涙が溢れました。
2015/01/12
あすなろ
まずない子供の取り違え。しかし、それが自分の子に起きたら…。そこからスタートしたストーリーに引き込まれた。子供が懐かないという苦痛。それが取り違えを起因としたストーリーの云いたいことだったのではないか?それが融けて行く道筋が子供と親という関係を描き乍らよく描かれていて引き込まれたのだろう。自らの3ヶ月チョットの我が子の笑顔を見て、素直に懐かれたいそして懐いて欲しいと切に思った。家族はやはり大事ですね!但し、子供の気持ちの確認は薄い⁈
2015/08/17
文庫フリーク@灯れ松明の火
実際に江戸川区の60歳男性が出生時、病院のミスで取り違えられた事件が有っただけに感想が書き辛い。映画主演の福山雅治さん【生きてる生きてく】の歌詞を借用。「不思議なものだ。子供の頃は親になるなんて思いもしないのに、親になれば寝顔見るだけでいつでも笑顔になる。今まで生きて出した答えは、正解よりも間違いの方が多いよ。けれどこんな間違いは辛すぎる。こんな僕の人生の経験や内省が、未来の慶多と琉晴の役に立てますように。いま父になる。今まで気付かなかった傷つけたこと、思い返している。「伝える」ことや「わかり合う」→
2013/12/26
にいにい
映画は見てないが、本の表紙を見てしまうと、出演者のイメージが頭にちらつく。赤ちゃんの病院での取り違えが六年後に発覚し、二組の親の苦悩、怒り、打算。当事者である子供の育ての親を思う気持ち、寂しさ、求めが、人物の書き分け、濃やかな描写で、いい作品です。最後に「父」になれる良多。良多が、慶多を迎えにいく場面や、慶多がじっと我慢する場面が胸を打つ。雄大の子供との接し方やゆかりの気配りが、魅力的。その他の登場人物も、適切だったが、テーマが、難しいので、決着は、玉虫色。みどりと良多のその後も、不安。
2013/10/16
和之介
我が子と思い育てた6年間、我が子と離れて暮らした6年間、そしてその運命が間違いじゃなく故意的なものだとしたら普通は、冷静ではいられないだろう。どちらも我が子として傍においていつまでも一緒に暮らせる事が一番いいのかなとも思ったが、両方の家族が触れあう時間が多いほうがやはりいいみたいだよね。子供を思う気持ちが親になるんだろうね。ひさびさに読んで感動した一冊でした。
2013/10/26
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