ほっこりミステリー (宝島社文庫)
ほっこりミステリー (宝島社文庫) / 感想・レビュー
hiro
作家四人の‘人の死なないミステリー’のアンソロジー。柚月さんと吉川さんは初読み。伊坂:伊坂さんらしい作品。恐妻家の殺し屋兜が命を懸けて狙う相手は。兜が主人公の短編集を読みたい。 中山:高田は何者?ミステリー+αの作品。 柚月:ミステリーより(失礼)、佐方検事と郵便監察官福村の仕事に対する真摯な態度がいい。 吉川:京王線仙川にあるイタリアンレストランで起こるお化け騒動を鑑識課員の麻希が解決するミステリー。昔仙川に住んでいたので、このレストランの場所が気になるw 贔屓目だけども、伊坂さんの作品が一番良かった。
2014/07/30
ひさか
2011年4月刊のしあわせなミステリーを2014年3月文庫化し、改題。短編4編のアンソロジー。「二百十日の風」の謎解きは、ファンタジー風で楽しめた。「BEE」は、死人は出ないものの殺し屋の話で、ほっこりとはそぐわない。「心を掬う」はほっこりなテーマである。すくうという漢字が読めなかった。最終話「18番テーブルの幽霊」は、冗長で、あまり面白くなかった。
2014/11/26
まこみん
伊坂さんの「BEE」はグラスホッパー、マリアビードル繋がりの殺し屋、兜の話。家では妻の顔色を窺う恐妻家の彼がスズメバチ退治する顛末。完全?防御の彼の姿を想像して笑える。今度は兜の仕事ぶりも読みたくなった。「二百十日の風」は中山さん?と思った程ファンタジーな出来事が。赤い髪、真ん丸の目、灰色のジャケット、幼い頃の記憶…。こんな話も好きだなぁ。「心を掬う」は柚月さんの佐方シリーズの一編。読みたいと思いながらまだ未読だった。郵便物紛失から彼の洞察力が冴える。人の死なないミステリー、気軽に楽しめた一冊。
2017/04/23
のいじぃ
読了。4人の作家から編む短編集。10年前の作品。タイトルの言葉に苦手意識があり改題前のでも良かったと思ったのがひとつ。中山さん以外は各方のシリーズからのもので、該当作品をきちんと読み、登場人物に慣れ親しんでいた方が受ける印象も感想も変わったかも知れないと思ったのがひとつ。そして書き下ろしの中山さんは風の又三郎になぞらえて書かれているものの現実とファンタジーを融合させるには雑であり配慮にも欠けている。人の死なないミステリーだとしても全編を通じて「ほっこり」でもなければ「しあわせ」も感じることがなかった一冊。
2024/06/23
柊龍司@中四国読メの会&読メ旅&読食コミュ参加中
アンソロジーの良いところは好きな作家と初めて読む作家と出逢って、しかも初めて読んだ作家が気に入ったりするということなかったりします。今回のアンソロジーはほっこりミステリーで人の死なない残酷じゃないところが売りのミステリーという事なんだけど、最初の話が殺し屋の話ってのはどうなんだと思ったり…とりあえず、積ん読状態でまだ読んでいなかった作家の本を読む気にはなった
2015/01/22
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