女王はかえらない (「このミス」大賞シリーズ)
女王はかえらない (「このミス」大賞シリーズ) / 感想・レビュー
遥かなる想い
第13回(2015年)このミス大賞。 全編に漂う少女たちの 「悪意」のようなものが 尋常ではない。 学園ミステリーだが、 マキとエリカの存在感が 強く、少女たちの対立が アニメのように浮かび上がって くる。小学生女子たちの残酷な 対立に、男子たちが おろおろする様が面白い。 それにしても、女王を 争う闘いは陰惨で、凄まじい…最後に明かされる 真実も何かアニメ的…そんな気がする 展開だった。
2015/04/12
starbro
図書館の予約に出遅れて、ようやく読めました。降田天、初読です。新人作家ながら「『このミステリーがすごい!』大賞(海堂尊、中山七里ら人気作家を輩出)受賞作だけあってテンポ良く一気読みです。本筋以外にも縦横無尽な仕掛けがなされていて結構楽しめます。「その女アレックス」以来、数部に分け急展開させる手法が流行っているのかも知れません。それにしてもスクールカースト&イジメ恐るべしという感じです。次作以降にも期待したい作家です。
2015/07/09
風眠
ぶおう、ぶおう、と低く響くウシガエルの鳴き声、夜の山、暗い沼。そこに沈んだらもう二度とは浮き上がってこない、誰も近寄らない淀んだ沼。だから秘密を沈めるのにはちょうどいい。小学四年生、クラスの元・女王と、転校してきた新・女王。無邪気さを装った子供たちの残酷なパワーゲーム。これはイジメじゃない、殺人じゃない、ゲームだよ。だからリセットすればまた新たな物語が始まる。みんなで力を合わせよう。女王は帰らない。卵のまま沼に沈めてしまえば永遠に「孵らない」。名前と時間経過、そしてボクっ娘の叙述トリック。沼の底の秘密。
2015/09/19
てぃも
小学生でこんなバチバチなの⁉︎子供は残酷どころの話じゃないよね。悪意全開やな。おー、こわっ꒰๑꒪ɷ꒪꒱ しかし、エリカにしてもあだ名に無理矢理感がハンパないような…。
2017/03/30
NADIA
小学4年生とはいえ、まさしく二人のクイーンの対決。私の子供時代は仲間外れ的ないじめはあったけど、こんなにカーストがはっきりしていなかったような気が・・・。イメージ的には中学生だとぴたりとするのだけど。第2章で感じた違和感はその後の回収の快感を増幅させるためのもの。読み終わってみると、今までに遭遇したことのあるパターンだったけど、読書中には全く思いつかなかった。確かに、マザコンのくだりとか何でそういう言い方になるかな?とは思ったりしたけど。さすが大賞受賞作。楽しませてもらいました(^^)
2017/03/06
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