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どこかでベートーヴェン (『このミス』大賞シリーズ)

どこかでベートーヴェン (『このミス』大賞シリーズ)

どこかでベートーヴェン (『このミス』大賞シリーズ)

作家
中山七里
出版社
宝島社
発売日
2016-05-25
ISBN
9784800255679
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どこかでベートーヴェン (『このミス』大賞シリーズ) / 感想・レビュー

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れみ

ショパンコンクールのニュースでかつての級友・岬洋介の名前を聞いた主人公・鷹村亮が、高校時代に起こった殺人事件と自らにかけられた疑いを晴らすべく犯人探しをする岬との日々を思い起こす…というお話。どこか浮世離れしたような飄々としたところは17歳の頃も同じ。だけど父親との確執や同級生たちとの溝や夢を諦めざるをえないような事態などずいぶん苦しい展開で辛いなあ。そして…エピローグの最後の一文でおお!となった。次回作のタイトルにもベートーヴェンが入ってるということはこの続きになるんだろうなあ。楽しみ!

2016/10/30

nobby

シリーズ4作目は高校生な岬洋介最初の事件。殺人を疑われる事件は、真犯人も予想通りでミステリーは軽め。それより才能への羨み・妬み、親など若気ならではのストレートな言葉の応酬が痛々しい。文化祭での圧巻の演奏からの異変には、現況分かって要因に至り哀しい。誇張する演出とは割り切っても、彼が負った障がいへのクラスメイトの仕打ちは目に余り許せない。棚橋先生の力強い言葉がせめてもの救い。友の前での“最後”の演奏には止め処なく涙…いつものどんでん返しはないが最後の一行にはニヤリ♪

2016/10/18

冴子

岬先生シリーズ最新刊にして、シリーズ最初の事件。岬先生が高校生の頃の出来事。事件は殺人だが、話としては岬洋介がどんなに凄い才能の持ち主で、周囲から妬まれていたが、を描いている。洋介は才能、頭脳、容姿に恵まれているが、それを自覚してないところが面白いのかもしれない。話はよくできているとは思うが、検察官がそんな田舎(岐阜の山奥)に赴任するとか、僅か半年で転勤、とかはご都合主義に過ぎる。まあ、次回の予告もあったし、楽しみにしておこう。相変わらず音楽の描写がステキ。

2017/01/20

bookkeeper

★★★☆☆ 初読。山あいの高校音楽科に来た転校生は圧倒的なピアノの技量で同級生達を動揺させる。やがて学校が集中豪雨により孤立した際に生徒の1人が殺害される。 音楽ミステリシリーズで、岬洋介の苦闘の歴史の出発点。自分にはどうやら天賦の才がないらしいと気付かされるのは辛いよね。それでも努力して自分の居場所を探すことの貴さを説くシーンは胸を打つ。苦すぎて飲み込むのは容易ではないけど。 それにしても岬先生、17才で既に技術が完成してるんですね。初めて症状が顕在化した時の動揺が痛ましい…。神様は残酷だね。

2018/11/28

まちゃ

このシリーズのメインキャラクタ・岬洋介の高校時代を描いた物語。相変わらずの音楽表現に圧倒されました。文章から演奏の臨場感が伝わってくるのはさすがです。人並外れた音楽の才能に恵まれながらも、突然の障害で音楽の道を諦めざるを得なかった岬洋介の悲哀が良く描かれていたと思います。今回は軽めのミステリーでしたが、次は岬洋介が活躍する本格ミステリーを読みたいと思いました。今後も楽しみなシリーズです。

2016/07/24

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