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三度目の殺人【映画ノベライズ】 (宝島社文庫)

三度目の殺人【映画ノベライズ】 (宝島社文庫)

三度目の殺人【映画ノベライズ】 (宝島社文庫)

作家
是枝裕和
佐野晶
出版社
宝島社
発売日
2017-09-06
ISBN
9784800273475
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三度目の殺人【映画ノベライズ】 (宝島社文庫) / 感想・レビュー

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ケンイチミズバ

目撃者がなく状況証拠だけで争われる裁判がいかに危ういものなのか怖くなった。被告に前科があれば尚更だ。やり直しにうんざりな顔をした法廷経済優先の裁判長、真実より法廷戦術が優先の弁護士、起訴を勝ち取り経歴に傷をつけてはならない上司の顔色ばかり伺う検察官。そして真実を語らない被告。嘘だらけ。咲江が出廷する前の接見で交わされた阿吽が真実だったのだと願いたい一心で読みました。三隅の最初の殺人も誰かのために成したものではないだろうか。重盛はこの事件で真に事件と向き合う覚悟ができた。しかし判決はおざなりに下された。

2017/09/25

zero1

法廷で人は嘘をつく。その嘘が死刑判決を招いても。重盛は殺人事件の弁護を依頼される。供述が定まらない被告人に死刑判決が出る可能性は高く、裁判は始まる。弁護士であろうとも事件に理解や真実は必要ない?【生まれるべきではなかった人】は存在する?犯罪者は生まれた時にその運命が決まっている(後述)?【群盲象を撫でる】と【器】の意味は?弁護士や検察官、司法制度改革の現実も描写しており、裁判員候補者でなくとも読むべき。法廷で真実が明らかになると思うのは司法を知らない人の思い込み。17年に福山雅治の主演で映画化(後述)。

2020/02/09

ウッディ

被告人の利益のために存在するのが弁護士であったとしても、刑を軽くするために、真実から目を背けてよいのか、被告人が大切に思う人を犠牲にしてもよいのか、色々と考えさせられるストーリーでした。最後まで、何が真実だったのかわからない殺人事件の真相は、柚月裕子さんや中山七里さんの法定小説と比べて、モヤモヤ感が残りましたが、映画ではもう少しスッキリするのかなぁ?捉えどころのない犯人三隅を演じる役所さんの演技や雪のシーンなど、映像で観るべき物語なのかもしれませんね。

2019/11/03

いつでも母さん

映画は観ていない。が、脳内は役所さんの演技に翻弄される福山・・と想像した。ん~ん、なんだろう、スッキリしない、もやもや感がいっぱいです。そういう作品なのでしょうが、どうにも・・(汗)誰も救われないの?『訴訟経済』新たに学んだのはそれ位かー本当の真実はどこに、誰が?現実の裁判がこうして結審していくかと思うとちょっと怖ろしい。弁護士のお世話にはなりたくないが・・

2017/09/16

ユザキ部長

やはり三隅は異常者なのか?検事、弁護士、元裁判官、それぞれの絵図で量ろうとする。真相を追うほどにうずまく仕草、ふり、歪み。知れば知るほどに本当の事がわからなくなる十字架。迷いが残る作品。

2018/01/21

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