「超」怖い話 己 (竹書房文庫 HO 392)
「超」怖い話 己 (竹書房文庫 HO 392) / 感想・レビュー
HANA
可もなく不可もなくといった話が多い「超」怖い話とは一風違い、印象に残る話が多い。ただそれは決して肯定的なものではなくて。特殊能力が使える超人が出てくる「蟲」、ファンタジーみたいな「寝物語」シリーズ、リドルストーリーみたいな「同級生」とか、ほぼ完全に小説寄りになっているのが多い印象。確かに実話怪談も文芸ではあるが、「実話」を謳う以上私みたいに小説とは違う読後感を求めて読む読者も多いのではなかろうか。そういう意味で昨今の実話怪談の迷走を表しているような一冊であった。「虐呪」や「執念」みたいないい話も多のだが。
2019/11/04
さりぃ
#「超」怖い話 己 #松村進吉 探せば紙の本を持っているので、Kindle Unlimitedで再読。 今の文章も嫌いではないが初期の頃の松村進吉氏の文体はなんとなく好感が持てる。 『ふすま』『堕酒』『太鼓』『おとろし』 『寝物語 全季節』『小僧さん』 辺りがかなり好みでした。 小僧さん怖いけど会ってみたい。
2019/12/30
澤水月
合う人と合わない人、読者を選ぶかな…宅配を受け取ってくれる小僧さんの話は好き。過去の悲惨な寒村の歴史を話者の幼時の記憶辿り長期に分け語らせる話はどうもガクブチが壮大すぎるかとも
2019/08/17
奈良 楓
【良かった】 「ふすま」が印象に残りました。こんな異界からの使者のようなふすま、いやです。
2019/12/31
qoop
老舗シリーズだけにアベレージ高く、安心して不穏さを楽しめる。松村氏〈小僧さん〉〈執念〉、深澤夜氏〈ふすま〉〈正しくない顔〉〈蟲〉、原田空氏〈裏在〉など、今巻は特に現代の妖怪譚というか、得体の知れない怪異を思わせる話が多い印象で、趣味と合致したためすこぶる楽しめた。なんだか分からないモノが日常のすぐ側に在るという不可解さは、端的な因縁話以上に怖さを喚起するのだと強く伝わってくる。
2019/08/02
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