信州怪談 (竹書房怪談文庫 HO 481)
信州怪談 (竹書房怪談文庫 HO 481) / 感想・レビュー
HANA
実話怪談集。というより長野各地の怪談奇談を集めた本という趣。著者らしい実話怪談はあまり見受けられないが、語り継がれた民話調の話や河童の話、民俗学的に興味をそそられる話等が多く一気に読ませられる。特に興味深かったのは「たまよび」これ平安時代とかの文献にある「たまよばい」ですよね。斯様な風習が昭和まで残っていたというのもまた面白い。他にも「おじろく、おばさ」の制度。そういう制度があったのは知っていたが、彼らの心理に踏み込んだものは初めて読む。もう少し詳しく書いて欲しかったと思ったが、怪談集で方向性が違ったな。
2021/03/17
眠る山猫屋
「恐さ」よりも「怖さ」だろうか。心に受けるダメージよりも、寄り添うような怪異が多い。優しいという訳ではなく、そこにあるだけの怪異。民話的なエピソードも多く、怖さを求める方には物足りないかもしれないが、読み進めていくうちに不思議な安定感みたいなものを感じたかもしれない。人のような猿の怪話、祟る木。火の玉。ありふれているようで、そうでもない。地域に由来する怪話も多く、信州という土地柄に想いを馳せる。
2023/12/12
坂城 弥生
知ってる地名も多くて興味深い。
2021/04/06
りらこ
昔話というか古くから伝わる怪の話が多かった。長野県は子どもの頃夏になると避暑のため1ヶ月位過ごしていたので、馴染みのある地名もあり、自分が体験した不思議な夏のことなども思い出した。怪というほどではないので、子供心に不思議だなと思った程度の。
2021/08/15
FFM
長野県の各所に伝わる怪談。知っているものもあったが、知らなかった近所の怪談もあり、少し恐ろしい感じもした。
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