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怪談四十九夜 地獄蝶 (竹書房怪談文庫 HO 523)

怪談四十九夜 地獄蝶 (竹書房怪談文庫 HO 523)

怪談四十九夜 地獄蝶 (竹書房怪談文庫 HO 523)

作家
我妻俊樹
小田イ輔
葛西俊和
郷内心瞳
しのはら史絵
渋川紀秀
朱雀門出
つくね乱蔵
冨士 玉目
黒木あるじ
出版社
竹書房
発売日
2021-09-29
ISBN
9784801928657
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怪談四十九夜 地獄蝶 (竹書房怪談文庫 HO 523) / 感想・レビュー

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夢追人009

安心して楽しめる実話怪談作家10人衆による49編ですね。帯には身も凍ると書かれていますが、心底から震える話もいいですが軽く読める話もいいですね。『ハンドバッグ』我妻俊樹:大学生のタカシさんは帰りの電車で席に座っていると向かいの席の女性の膝の上に赤いハンドバッグがありバッグの口から毛玉の様な物が覗き、こちらを向くと生後一月くらいの子猫の首だった。大きな欠伸をしてギラギラと光る金色の目が化け猫みたいに吊りあがっていた。猫は彼を睨み今にも飛び掛かりそうに見えた。すると女の人がハッとしバッグを閉めると猫は消えた。

2022/05/06

HANA

実話怪談アンソロジー。アンソロジーの常として本書も玉石混交なのだが、今回は名のある人がとことん嫌な話を書いているのでそこの部分は大満足。我妻俊樹は相変わらず言葉のチョイスが意味不明ながらそれが何とも言えぬ不穏を醸し出しているし、朱雀門出は意味不明ながら不気味な話ばかりで、つくね乱蔵はやはり悪意が滲み出ている作風で実にいい。「よく首吊りに選ばれる樹を見に行った話」とか本当にわからないし、「子供が死ぬ家」等悪意がダイレクトに伝わってくるし。長めの話が多いので、筆力構成力が問われるが、良い物は本当に良かった。

2021/10/11

鷺@みんさー

全体的にハズレなし良作多しかな。G車が一番怖かった。怪異もだがそんな状況で死を自覚するのクソコワだろう。小学校の古いロッカーの中から見た拷問風景。死んだ父親に憑依された自分を俯瞰で見た話。夜中の駅で「殺したの」と囁く小学生女子に囲まれる話。テッパンな古ラブホの怪異。何度も首吊りに選ばれた樹を見に行ったら、くそ気持ち悪い家にいざなわれた話。余りに唐突に妹が消える、謎の人形の魅了の話。事故物件の呪いが追いかけてくる、子供が死ぬ家の話。あまりに残酷な神様と村の話。謎の迎え盆のしきたりの正体など。良かった。

2022/09/12

澤水月

玉石の玉パートは至宝! 特に朱雀門の「へきりじ…」は出色。自分の中で読む順番を決めて石でなく玉と思う筆者を後にして大正解。我妻(大衆商業ベースで読めるの奇跡)黒木(もう自在の筆)小田(タイトルに統一感心憎い。タンスの味!)らの不条理だったり得体のしれなさに酔う。全体に大外れはないが好悪分かれたり「盛り(整え)絶対許すまじ」な人に向かない筆者はあるかも

2021/11/10

qoop

ベテラン勢の多いだけあってそれぞれの個性が際立つ内容。渋川紀秀氏〈ロッカーの中から〉、我妻俊樹氏〈赤骸骨、青骸骨〉、小田イ輔〈タンスの味がする〉、しのはら史絵氏〈殺したの〉、葛西俊和氏〈口〉、冨士玉女氏〈家に来た人〉、朱雀門出氏〈よく首吊りに選ばれる樹を見に行った話〉、つくね乱蔵氏〈河原亜紀子〉、黒木あるじ氏〈迎〉以降の一連の話、郷内心瞳氏〈燃やすほど強い〉…と、印象的な話を一話ずつ上げるだけでもこの長さ!

2021/10/15

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