山形怪談 (竹書房怪談文庫 HO 594)
山形怪談 (竹書房怪談文庫 HO 594) / 感想・レビュー
ネムコ
実話怪談というより、山形ラブの黒木あるじさんが、山形の良いところ怪しいところを語り倒した山形本。昔の記事あり、いつもの聞き取り話あり、風習や言い伝えありで、いわゆる怖い話ではなかったけど、内容は濃かった。印象の薄い県だったけれど、これからは「山形」といえばこの本を思い出すだろう。
2023/02/25
奈良 楓
民話を下敷きにした話が多いですが、黒木さんらしく怖めのチョイスが多くて読ませる話が多いです。最近読んだ、山怪3ど舞台が少しかぶっています。
2023/02/11
澤水月
待ちに待った「黒木あるじの山形怪談」、最高に面白い。民話、地誌と現代怪談をうまく混ぜ込み、章立てがリズミカルに読み心地いい。「モリ」「オナカマ」など独特の方言を自然に覚えてしまう…古譚なのに「ガリガリ齧る」とか生々しくて人間の業変わらなさが戦慄させられる。山岳怪談多いが海にまつわる話も多い。また明治の廃仏毀釈の実態も分かり庶民の力強さ感じる。巻末に大量に並ぶ参考文献が圧巻
2023/02/12
qoop
実話怪談のリアリティを磨いてきた著者にとって、同時代的でない怪異をメインに集めた一冊というのは初めてではないか。郷土史的な挿話を実話怪談として書き出すのではなく、実話怪談を郷土に馴染ませるような読み応えを得た。この点、ご当地怪談の中で白眉かも。感覚として最近は、民話伝承系を現代の実話怪談に引き寄せる志向がご当地怪談の中でも優位かと思うので、珍しさを覚えた。
2023/02/01
尾白
面白い。もちろん怖い。昔話だよ、と言えない体験の話と、関連付けるような考察。参考文献の多さが面白さを深くしていると思います
2024/05/07
感想・レビューをもっと見る